イタリア本部より全国大会に参加する25名のうち最終的に23名が集合し、3日間にわたる集中稽古を終えた。ちょっと筋肉痛なんですけど...
プログラムと各自のコート割りとタイムテーブルをチェック、道着にしっかりアイロンをかけていると徐々に気持ちが高ぶってきた。
私のカテゴリーは昨年のベスト4はすべて参加。その4名を含め9名と新たな50代が11名増え20名。子供たちに言わせればママのカテゴリーは穴場。タイトル取らなきゃ格好悪い!だとさ。確かに私の年齢で黒帯だとほとんどの方々が師範かそれ以上のレベルで支部長、本部長クラス。勝てるわけがない。せいぜい色帯の時代にしか入賞できないだろう。
とはいえ、とはいえ、である。勝ち負けは関係ない、と思いつつ、頭をよぎるものはある。この1年、怪我で休んだ分悔しい思いもしたが、全国大会は常に目標にしてきたので、次男には先に茶帯にいかれてしまったが、私が出来る範囲でのベストは尽くさないといけない。
ところで、稽古では昨年決勝でイタリア本部対決となったMと常に戦わされて来た。師範は、息子星飛雄馬のライバルを育てる星一徹か?俺はどんなに憎まれてもいいぞ!とは言われてきたが、私は何もいわれずMだけ注意される稽古に、頭のもわもわをかき消すことだけ集中してきた。
稽古2日目も彼と「では、試合形式で。審判を下します」といわれ、試合をし、結果彼に采配がくだった。え???どこがだめだった?気合が弱かった?力が弱かった?それともいけるかも?という私の思い上がりが問題?心がぐわーっと熱くなった。悔しかった。どこがだめだった?
次に、やはり昨年イタリア本部対決で壮年女子1,2位の二人があたり2位だった人に采配が上がった。2位だった方は今年かなりがんばっている。でもそうなの?と思った。
すると、師範は「実は、今日は試合をさせる前からどちらに審判を下すかは決めていた。昨年1位になった二人は負けしらず。(いえいえ、私はイタリア本部ではほとんど勝ったためしがありません!)ここで、負けて心のざわざわ感を感じるべきだと思い、わざとやったんだ、という。試合の詳細に関しては、少なくとも私に関してはコメントなし。それでもなんともいえない気持ちがあふれてきた。やはり絶対負けられない。何に?私自身にだ。
とにかく、深呼吸、深呼吸。丹田を意識してリラックス、リラックス。平常心で頑張るしかない。
先日会った禅僧でありティー・マスターのT君が、「お茶を淹れて、茶葉の動きを観ている心境は坐禅の時の心境と似ている」というので、ずっと目をつぶり、紅茶を淹れる際、ゆっくり沈んでいくお茶っ葉の動きを思い浮かべてみた。
平常心、平常心....。とにかく熟睡しよう。
