文月 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

7月の和名は「文月」(ふみづき)。短冊に歌や字を書いて、書道の上達を祈った 七夕の行事に因み「文披月(ふみひらづき)」が転じたものといわれている。穂が見えるようになる頃であることから「穂見月(ほみづき)」が転じたという説もあり、「ふづき」とも読むようだ。

 

他にも、健申月(けんしんげつ)秋初月 (あきそめつき)女郎花月 (おみなえしつき)親月 (おやづき・しんげつ)相月 (あいづき) 七夕月 (たなばたつき)愛合月 (めであいづき)七夜月(ななよづき)などの呼び名もあるそうな。

 

日本語は美しいが、日本語を学ぶ学生さんにとっては漢字も含めて、自然、情緒、文化•歴史も全て踏まえて学ぶとなると難しいだろうなあと想像する。イタリア語の語源を知るのは面白い。けれど、日本語の方がずっと奥が深いように思われる。私がなるほど、と思えることも子供達には口で説明してもきっと伝えるのは難しく、子供達がまた彼らの子供達に伝えていくのはある意味、日本に住んだとしても厳しいだろうな....と思ってしまう。

 

ちなみに、英語での月名 ”July”は、ユリウス暦を創った共和制国家末期の政治家、ユリウス•カエサル(Julius Caesar、日本ではジュリアス•シーザーといった方が有名か?)からとられた。カエサルは紀元前45年にユリウス暦を採用するのと同時に、7月の名称を「5番目の月」を意味する "Quintilis" から自分の家門名に変更。なお、8月の英名 August はアウグストウスにちなんでいる。

 

私は7月生まれ。まあ、暑い時に産んでくれたもんだわ!と母に感謝する。調べていたら、1966年7月27日は水曜日だった。お昼時に生まれた私は快晴。最高気温31.8度だった。

 

今年の7月27日は「土用の間日(まび)」。「土用」というと、「夏」、「土用の鰻」を浮かべる人も多いだろう。「土用」とは、土旺用事(どおうようじ)の略。 土用は各季節にあり立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間を土用という。夏の土用はちょうど「暑中」と呼ばれ、「暑中見舞い」を出す時期。

 

「土用」には土を司る神様がいると言われており、その期間は土を掘り返すような工事はしてはいけないとされてきたそうだ。しかし、「間日」なる日は、その神様が天上に行き、地上にいなくなる「間日」が設けられており、この日は作業をしてもいいということらしい。笑

 

何れにしても、夏生まれなのに、夏は嫌い。特に蒸し暑い夏は耐えられない。かといって冷夏もこんなの夏じゃなーい!と言いたくなってしまう。

 

ミラノでは今、ジージーとセミがうるさいが、やっぱりセミはミンミンでしょ?夏は嫌いと言いながら、ミンミンうるさい日本の夏が恋しくなってしまう。