食生活と高齢化 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

高齢になるとあっさりした味付け、淡白な食材を好むなど嗜好(好きな食べ物)が変わってくる。

 

私なんぞ40代の後半からあまり肉類は好まなくなった。外食もイタリアンより日本食の方が嬉しい。

 

それに比べ、子供達は日本へ帰国すると、美味しいパスタが食べたい!美味しいピッツァが食べたいと言い始める...

 

ところで、最近お亡くなりになられた知人の方は、晩年老人ホームでの食事を嫌がり、日本食、最終的にはご自分の作る卵焼きが一番!と言い始められ、それは無理だわ...と思ってしまったくらいだった。それでもお豆腐は常に喜んでおられた。お味噌汁もインスタントはインスタントの味がしてしまうので、それほどではなかったようだが、昔ながらのチキンラーメンは食べたいとおっしゃっていた。

 

味覚というものは不思議だ。懐かしい味が恋しくなるもの。

 

この数週間、大腿骨骨折で入院中の日本人シスターを病院に訪ねて行っているが、87歳にして病人なのにパスタを食べる日本人など日本では考えられないだろうな...とふと思った。メニューは選択制なのだが、本人の希望ではなく、身の回りのお世話をしているシスターが選択しているようだが、先日はピッツァを召し上がっていた。「もうわからないけど、いいわよ」とおっしゃる。

 

また、生ハムも出ており、小さく切ってもらっていたが、体にいいから、食べなさい!と勧められていたが、いくらタンパク質があるとはいえ、飲み込むのは大変だし、日本だったらたんぱく質だったら他のもので摂るよな...と思ってしまった。

 

最近は具を柔らかく煮た野菜スープを召し上がっているが、中にはやはり小さなパスタが入っており、またまた体にいいから、といって粉状になったパルミジャーノチーズを入れられている。ご本人はいらない、というのだが、入れた方が味もいいし、骨が強くなると...昨年誓願50周年を迎えられたが、実際イタリア生活をされたのは、総計10年も満たないと言われる。今回も85歳になってからミラノに来られて2年半。そういう方に、チーズ入りのスープはきついだろうなあと思う。私の両親だったら絶対嫌がるはずだ。

 

「シスターお味噌汁飲みたいですか?」と聞くと、「あなた食べたい?」と聞かれたので、「私は別に...」というと、「私もよ」、とは言われたが、日本の味。そして高齢の方が無理なく食し、栄養のとれるもの...と考えた際、かなり我慢されているのだろうか?と思った。

 

イタリアでの日本米を炊いておにぎりにして持って行ったことがあるが、金沢出身のシスター、お米にはうるさかった!爆 とはいえ、リゾットよりはましと。爆 これまた、バターやらオリーブオイル、チーズを使われたらキッツイだろうな...と思う。

 

高齢者となると一人、または少数で過ごす時は、どうしても手軽に食べられる麺類やお茶漬け、パンですませてしまいがち。 基本は毎食、主食・主菜・副菜の料理をそろえて食事をすると栄養バランスが良くなるというが、そうそういっていられないだろうなあと思う。もちろん、病院なら安心なのだが、嗜好の好き嫌いもある。また、高齢者の場合、食べやすい食品と食べにくい食品があり、どうしても栄養バランスが偏ってくる可能性があるわけで..

 

最近はなぜかこんなことばかり考える今日この頃である。