あちゃ〜 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

あちゃ〜、私としたことが!

 

考えてみたら、明日2月3日はサン•ビアジョの祝日。最後のパネットーネを食べる日だ。イタリアではこれを年末年始に食べる。いい加減飽きて、最後の一切れが最近まで残っていたのに、無理して食べちゃった!

 

今思えばとっておきの食べ方で食べたかったあ〜!

 

ところで、もういつの話かさえ思い出せないのだが、多分、次男が生まれる前か、その後か...聖書の会の帰り道、トラムを待っている間、小腹が減り飛び込んで入ったパン屋さんで、普段見かけないパンを食したその味が忘れられない。軽くあげ砂糖をまぶしたような物で、小学生時代の給食の揚げパンのようでそれでいてレーズンやら甘酸っぱい物が入っている!その後、何度もそのパン屋に足を運んだが、そのパンはなく...あれはなんだったのだろう...と思っていたら、数年前やっとそれが判明したのだ。

 

サン•ビアジョというのは、日本では「聖ブラシウス」と呼ばれているが、3-4世紀のアルメニアの司教であり殉教している。もともと医者であったビアジョは、喉に魚の骨がつまり窒息死死にそうになった子供を助けたことにより、喉の病気を癒す聖人と言われるようになった所以だそうだ。

 

 

サン•ビアジョがなくなったのは、316年2月3日とあるが、ではなぜ3日の朝にパネットーネを食べるのがミラノの伝統なのだろうかというと、昨年も書いたが、ある年のクリスマスを目前に、修道士が祝福されたパネットーネを配っていたそうなのだが、一つ渡し忘れてしまい、取りに来る人もいなかったが、すでに硬くなっており、捨てるのももったいないので、その修道士が毎日少しずつ食べていた。最後の一回分という2月3日、本来取りに来るはずだった女性が現れ、空になりつつある袋を見に行くと、パネットーネが大きくなって入っていたという。「サン•ビアジョの奇跡」と言われ、それが、クリスマスの時期から残った最後のパネットーネを2月3日の朝食に家族で食べる、という伝統になったという。

 

だいたい、我が家でパネットーネを食べるのは私だけ。カステラ状のパンドーロは次男が食べるが、夫や長男は見向きもしない。この年末年始は頂き物を食していたが、1月に入ったらスーパーでメーカーの物が1つ1.99ユーロで売られていたので、パネットーネとパンドローロ購入し、一つはそれでケーキをリメークし、朝食やおやつとして食べていた。その最後の一切れをすっかり忘れて食べてしまったわけ。涙。

 

余談だが、サン•ビアジョは喉の病気を守る聖人ということで、耳鼻咽喉科の守護聖人でもあるそうだ。明日のミサでは教会によっては、二本のろうそくを喉に近づけ喉を祝福するという。私も喉は弱いし、今現在も体調不調なのでミサにあずかってこようか?

 

 

またなかなか知られていないが、ミラノのドウモの屋上にある尖塔には聖人たちの像が祀られているが、このサン•ビアジョも聖堂の北側(コルソヴィットリオエマヌエーレ側)にあるそうだ。

 

パネットーネでリメークするデザート

http://www.elle.it/cucina/gourmet/news/g1282605/perche-a-san-biagio-si-mangia-il-panettone-per-la-gola/