シスター渡辺和子がお亡くなりになり、今日でちょうど一年。
もう20数年前、まだ洗礼を受ける前にシスター渡辺の著書である「美しい人に」が気に入り、シスターの本はもちろん、「心のともしび」サイトのシスターのエッセイは毎月楽しみに読み、全てプリントアウトしファイルを作っていたくらいだ。
シスターは帰天されても、シスターの言葉は生きている。励まされる事がなんと多い事か。シスターの言葉は日々の生活の中で、上から目線でもなく、また難しい言葉もなくすーっと心にしみる。人間らしくより良く生きるために大切なエッセンスが、示されている。また、「置かれた場所で咲きなさい」がベストセラーになったが、信者でない多くの方々にも人気がある。
ところで、より良く生きるという事は、自分中心に生きようとする傾向と闘うことだとシスターは著書の中でもおっしゃっていた。
人は誰でも楽な道を歩もうとする。そんな自分に打ち勝つ強い心を持つこと。自分の怠心と闘った時に、初めて本当の美しさ、自分らしさが生まれてくる。
私はシスターの「面倒だから、しよう」という言葉が好き。玄関での靴の脱ぎ方。食べた後の片付け、洗面所の床やシンクに落ちた髪の毛。机の消しゴムのカス...云々。普段の生活の中で、放っておくのも、ちょっと気を使うのも自由だが、単に「あたりまえ」と一言で片付けるのではなく、より良い選択ができる人間とは?子供達にも考えて欲しいと思う。安易に流れやすい自分と絶えず闘い、面倒でもする人、倒れてもまた起き上がって生きてゆく人を育てるためには、私が手を出しては彼らに成長はない。
「あたりまえ」なことを心を込めてする。「一期一会」というように、一回一回の物事を丁寧にすることは、「今」を大切にしていることになる。なぜなら同じことは二度とあり得ないのだから。
ついに明日は2017年最後の日。
この1年の恵みに感謝し、さらに新しい年の恵みと希望を願いたいもの。
シスターの教えを心にしっかり刻んでおきたい。