とは、ヨーロッパで古くから用いられる格言で、「よい結果により早く至るためにはゆっくり行くのがよい」という意味で、もともとはギリシャ語らしいが、ラテン語で"Festina lente" と訳されたもの普及され始めた。
アウグストゥスがこの言葉を好みモットーとしていたことが知られており、画像は、彼が鋳造した金貨の図案。動きのはやい蝶と動きの遅い蟹の組み合わせで「ゆっくり急げ」を意味するのだそうだ。ちなみに、バラク•オバマ元米国大統領もこの言葉を愛好しているという。
ところで、誰にもリズムというものがある。子供達が小さい頃は、常に、早く!早く!とイライラ急かしたものだと思う。今では子供たちのことで、振り回され、挙句の果てに、やっぱりやめた!行かない!と言われようものなら、ママの時間返してよ!と怒ってしまう。
逆に、高速道路を走っている際、ミラー越しに後ろからものすごいスピードで追い迫ってくる車が、ライトでパッシングしながら、車の合間を抜けていく。何をそんなに急いでいるんだろう?人生そんなに変わらない。事故を起こしたら損だよ、損、損、と全く真逆のことを思ってしまうのだ。
遅いほど速い。のは、🎶もっしもっしかめよ〜かめさんよ〜、の「うさぎとかめ」のかめさんだ。やっぱり力を入れすぎたり、焦ったり、かつ気を抜いたり、怠けないのが一番か?
時間に関することわざを調べてみると、各国、昔から急ぎ、慌ててはいけないことを忠告しているのがわかる。
ゆっくり行くことを恐れるな 中国
ゆっくり行くものが遠くまで行く イタリア
急ぐなら、もっとゆっくりせよ イギリス
急いで行こうと思ったら古い道を行け タイ
ゆっくり行くものは確実に行く フランス
遅くても、全然しないよりはよい ドイツ
急げば急ぐほど、まずくゆく フランス
そして、日本は、急がばまわれ
若い頃は、なんでも早く、急いで目標を達成したいと思っていた。が、最近は、もちろん目標に早く到達するため、急いで行くが、過程を楽しみつつ、熱中する傾向が出てきた。それが実際ゆっくりなのか早くなのか集中しすぎて、自分でもわからないことがある。それでも長く続けるために、ゆっくり、じっくり関わっていたいと思う。人それぞれ、その時々によっていろいろな進み方があって良いとは思うが、楽しすぎて今のステージが一番いい時期なのか?とさえ感じてしまうほど。
今の日本の若い学生を見ていると、人生という長い道のりを急ぎすぎているような気がしてしまう。やれ受験だ、やれ就職活動だ。就職し、結婚生活だけが人生ではない。人生にはいろいろな経験が必要。時には、脇道、寄り道を楽しむ余裕があってもいいのでは?とさえ思う。
心が急いていると、周りのものが見えなくなってしまう。肝心なものを見落とさないよう、心のゆとりも大事だし、ステレオタイプにならないように。
人生、楽しもうよ。
