先月ご紹介したオルツォと(大麦)とファッロ(スペルト小麦)のサラダの他に、最近お気に入りの夏のピアット。
アペリティーボによく小さな透明のグラスに出てくるおしゃれなサラダ。「黒米」
一度フランスのビストロで黒米とシチューをいただいたことがあるが、簡単だし、カレーライス的発想に感動したことがある。が、それをサラダとしていただく発想は私には全くなかった!
ところで、黒米は古代米の一つで中国・狭西省漢中地方が発祥であり2000年以上の歴史があるとされている。黒米を発見し、広めたのは漢の時代の張騫(ちょうけん)という人物。この張騫はその後出世したことからも、縁起が良く出世米とも呼ばれているそう。ちなみにあの、楊貴妃も黒米を愛していたとか....
また、黒米は非常に生命力が高い植物で、黒米は栽培中に自然と粒が落下しやすいので、あまり多く収穫はできないという。そのせいか、麦や他のお米と比較するとお値段高め。黒米は非常に生命力が強く、それほど良い土地でなくても無農薬、無肥料で育つことができるという。日本では沖縄のような暑くて厳しい環境である稲作には向いていないような地方でも黒米がよく育つそうで、また、干ばつや冷害に対しても抵抗力が強い。
スーパーでは、「紫米」と書かれているものもあったが、確かに紫色に見えるタイプもあるようだ。これは、糠の色であり、精米すれば白に近い色になるという。つまり、黒米はいわゆる普段の「玄米」と同じようなもの。そして、黒米はただ黒いだけではなく、白米と比較し、豊富な栄養が含まれている。ビタミンに関しては、白米と比較し、B1は約4倍、ビタミンB2は約6倍、ビタミンB6は約4倍、ナイアシンは約6倍、鉄は約3倍、カルシウムは約4倍、マグネシウムは約5倍、食物繊維は約7倍だと言う。また、鉄分や亜鉛、リン、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル類も豊富。
また、注目の成分は「アントシアニン」アントシアニンといえば目に良いといわれるブルーベリーが有名だが、天然の青紫色の色素であり、ポリフェノールの1つ。この独特の色から、縁起が良いと古代からいわれていて、お祝い事の時にも食されてきたようだ。
また、黒米は胃腸を保護して丈夫にしてくれる作用があり、栄養吸収を高めるので滋養強壮、疲労回復にも良い食品です。それに消化にも良いので弱った胃腸にも優しい。貧血気味の人にも良く、肌や黒髪にもツヤを与えるという。(私にぴったし!爆)
今日は、ズッキーニと小エビをニンニクで炒め、炊いた黒米にまぜ塩コショウしてみた。
黒米をコンソメスープで炊き、緑黄色野菜と混ぜ、レモン汁とマヨネーズで和えるサラダもちょっとおすすめ。
