年内最後の語学学校があった。
当初15人前後で始まったクラスも、出産や仕事を見つけた人々がいて、減りに減り、現在8人くらいだろうか? イタリア語に触れ始め、かれこれ24,5年になるが、今一番集中して勉強しているかもしれない。(今まで何やってたんだ?)今更語学学校へ行くよりも、直接イタリアの大学で受講された方が良いのでは?と言ってくださる方もいたが、確かにそれも興味があることだが、やはり基礎中の基礎である文法を完璧にしていないと、大学どころか、仕事があってもそこそこのことは出来るだろうが、ネイティヴ同様になるにはまだまだだ。しかも、ボキャブラリーが足りない。同義語辞書を購入したが、ほとんど知らない言葉なのだから、言葉の奥は深い。もちろんそれは日本語においても言えることだが。
とにかく、楽しいのは、周りの生徒たちの知識レベルが高いということ。好奇心の塊のような人たちばかりで、私も刺激される。どんなテーマでも話す、話す。イタリア人の先生の方が、イタリアの実態を質問され答えられない時さえある。特に、宗教的な話になると、生徒のほとんどはカトリック、またはプロテスタント、正教会系クリスチャン。典礼の違いや考え方の違いなど面白い。(うふふ、私がもっとも好きな分野!)二人いる教師は多分、カトリック信者であっても教会から離れていると思われる。
また、長女と同い年のシリア人の青年がいるのだが、シリアと聞いて紛争から逃げてきたのか?と思いきや、彼は、父親の仕事でほとんど海外で生活しており、母国語以外に、英語、フランス語、スペイン語を話すが、イタリア語は微妙。ドバイのインターナショナルスクールで受けてきたという教育内容は非常に興味深かった。来年、イタリアの大学の医学部進学を目指し、イタリア語を勉強しているのだという。将来医者になるの?と聞くと、「本当はエンジニアになりたいんだけど、医者は勉強すればなれる。でもエンジニアはエンジニアとして生まれてなければならないから、僕には限界を感じた。」と言う。ゲゲゲ、20歳で悟り?
授業の後に、パネットーネとスプマンテでクリスマスのご挨拶。
また午後には、やはり年内最後の空手の稽古があった。準備運動の際、いちいち師範は「今日は年内最後の稽古なので...⚪️⚪️(プランク、腕立て、腹筋、スクワット)は何回しますか?」と一人の門下生に質問する。そうなると、なぜか皆、普段よりも多い数を答えてしまう。これぞ師範マジック。年内最後は、皆ヒーヒー言っていた。苦笑 ちなみにプランク90秒、腕立て50回、腹筋50回、スクワット35回。まあなんとかギリギリできる範囲だったかな。
ところで、12月21日は、二十四節気の第22にあたる「冬至」だった。
子供の頃,冬至というと「柚子湯」に入った。先日の在ミラノに於ける日本人会でのフェスタで自宅の庭でとれたという柚子を販売していた方がいらして、お一人様一個限定だったが、ドレッシングに活用。種も洗って保存している。皮だけ、干しておくべきだったが、そのまま冷蔵庫に入れていたら、腐ってる! 柚子湯、却下!
また,疫病にかからないという伝承のある「小豆粥」,【ん】のつく食べ物を食べると良い,ということでカボチャ(なんきん),れんこん,うどん等を食べる風習があるところもあるようだ。というわけで、昼食には、次男とフリーズドドライの柚子を入れてうどんを食べた。
冬至は、一年で夜がもっとも長い日をいう。つまり日中が一番短いわけだが、夕方空手へ出かける際、普段だと空がうっすら暗いのに、数日ぶりに晴れたせいか空が明るく見えた。しかも、温かく過ごしやすい1日だった。冬至が過ぎればだんだん日が長くなる。嬉しいな。まだまだ大寒に向かって寒くなるけれど、頭がキーンとなる方が、目覚めていられるような気がする。でもあったかい温泉に入りたい。
