沖縄では、沖縄空手と琉球古武道(古武術)は、車輪の両輪のようなもので、どちらか片方ではなく、空手と古武道(武器術)を両方学んでこそ、それぞれの技がより深まり上達すると言われているそうだ。
現在、ヌンチャクと棒術も習っているが、緑帯に昇級したことで、棒術のクラスを増やそうかと思っていたら、別の支部では釵(さい)をやっていると聞いた。特に次男がやりたがっていたものなので、そこまで通うことにした。(なんと初日にして我が母子以外誰も来ておらず、いきなりプライベートレッスン!ほほほ〜っ!)
釵とは、もともとインドより仏教の伝来とともに、中国に入り、中国では南少林寺の武僧達が 盛んに使用していたという。琉球王国の時代、その南少林寺の武僧達によって沖縄に持ち込まれ、沖縄の士族達によって研究改良され現在に至ったと考えられているそうだ。御用だ!御用だ!捕物でおなじみの十手に似ているが、釵は仏具のひとつとされており、その形から人の形をを表現しているなどとも言われている。
「釵術」には、「打つ」「受ける」「突く」「払い」などがあり、基本の動作は空手が中心となるが 受けの方法など細部にわたり釵を使った特殊性があり、修得するには手首の柔らかさや指先の器用さにも関係しているように思われるが、非常に面白いものがある。
ちなみに釵という漢字は本来「かんざし」の意味で、形がかんざしに似ているので釵と表記されるようになったとも言われている。琉球古武術では、釵は基本的に2本1組で使用され、左右の手にそれぞれ持って扱う。
師範にたずねると2本1組で50ユーロあたりするという。次男がクリスマスプレゼントに欲しい!と言っていたが、とりあえず練習用におもちゃやさんで買ってよ、という。おもちゃやさんで売っているの?というと、忍者ミュータント•タートルズのおもちゃでプラスチック製だが、釵とヌンチャクがあるのだという。画像は日本で販売されているミュータント•タートルズ 忍者ごっこ 武器セット 6250円。本物の釵と変わらぬ値段ではないか?笑
何れにしても、どうもアメリカでは釵は忍者が使う武器という誤解を受けているようだ。そういえば、太極拳をやっていた時、刀とサーベルを斜めがけにして、それこそカブトのような帽子(一応ロビンフッドをイメージして作ったのだけれど)にわけわからぬニッカポッカのようなパンツを履いて自転車に乗っていると、よくイタリア人の子供達に「忍者!忍者!」と言われたものだ。爆
...と言っている間に、次男は空手から帰宅して、あれよあれよという間に木の端くれを使って、なんちゃって釵を作ってしまった。でもこれじゃあ軽すぎるし、痛いって!苦笑 やっぱりクリスマスプレゼントとして、サンタさんに頼むかなあ。爆 親バカちゃんちゃかりんである。
北谷屋良の釵


