いよいよ「いつくしみの特別聖年」が来月の11月20日「王であるクリスト」の主日に閉幕する。
その前日の19日の土曜日に枢機卿会議を開き、その中で5大陸11カ国から13名の有権枢機卿(コンクラーヴェ(教皇選挙)の投票権を持つ80歳未満の枢機卿)と80歳以上の非有権枢機卿4名を任命すると発表された
今回任命された17名は、イタリア人が2名、その他ヨーロッパから2名、アメリカ人が3名、アフリカから2名、南米から3名、アジアから2名(バングラデッシュ、マレーシア)、その他パプアニューギニア、モーリシャス、アルバニアからの計17名。
その内の一人、エルネスト・シモーニ、シュコドラ=プルト大司教区・司祭は、アルバニア出身の86歳。1948年、共産党政権下で大変な迫害を受け、フランシスコ会は捕虜となった人々の拷問の場所と化したという。修道士たちは皆射殺され、修練士たちは追放された。当時ドン•エルネストは二十歳。一度は山の麓の村へ追いやられ、教鞭を執るという立場となった。そこで福音宣教に携わったという。
その後、2年間兵役に服し、神学をおさめ56年に司祭として叙階。63年のクリスマスの夜、再び捕虜の身となり、独房に入れられる。死刑宣告。刑は免れたものの18年に渡る強制労働を強いられたそうだ。しかし、官舎の中でも、常に人々を霊的に支え続けた。73年に再び死刑宣告。81年に解放され、90年に政府が陥落したが、人々の復讐心をなくすためにご自身が手本となられた。
2014年9月パパ様はアルバニア司牧訪問され、迫害時代の教会の信仰の証に感謝されたが、ドン•エスネストの信仰の証に耳を傾けられ、額と額と合わせられたのは非常に印象的で、こちらまで胸が熱くなった。
ドン•エスネストは生きた殉教者そのもの。キリストへの信仰を生きられている。キリストを生きることとは、他のキリスト者のためにも命を捧げられることだろう。信仰が必然的に人々への奉仕となることを証明された。
新しい枢機卿たちが、いつくしみ深く忠実なキリストに従い、信仰と交わりの見える一致のしるしであるパパ様を助け、また私たちの信仰を支えてくださいますように。
https://press.vatican.va/content/salastampa/it/bollettino/pubblico/2016/10/09/0723/01609.html
