行きはよいよい、帰りは... | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。



ついに今晩ミラノへ戻ることになった。

毎回思うが,あっという間の日本滞在である。

自分にとって必要か必要でないかを決めるのは、自分自身の生き方であり、美学である、と前回書いた。が、今回も洋服やら靴など最低限のものしか持ってこなかったつもりだったのに、やはり使わなかったものが多々あった。

また、日本の友人へのお土産ははけたものの、今度はミラノの友人へのお土産がある。それでも最低限の友人。そして最低限の食料品。どうにか荷物は収まった。

♪行きはよいよい、帰りは怖い...

先日,エミレーツ機がドバイ国際空港で緊急着陸し、直後炎上。出火の詳しい原因は解明されていないが,映像を見る限り,機体の胴体が滑走路に接した途端,大きく炎や煙が上がる様子が確認できる。怖いわ..旅に出るたび,無事に到着できますように神様お守りください、とまずお祈りをする。事故の確率は低いが,毎日無事に生きていられることに感謝しないわけにはいられない。

ところで、昨夜、いとこから電話が入った。母方のいとこで,彼の母は、私の母の姉で85歳。父親も90歳を超えている。叔母は,ここ数年痴呆が始まっているというが,電話で話したら,結構私のことがわかっているようだった。「どこにお住まいなの?」といわれ、ぎょっとした。一度遊びに来てくれているのに。それでも、「いいとこだよね。いい時に行けたわ。いい仲間とね。」といっていた。「いい仲間?}母もいたんだけどな...とは思ったが、そうだね、と相槌を打った。「何してるの?お子さんは何人?楽しい?」「外国にいると背筋が伸びるよね。しゃきっと生きようって思うね。」と言われ、はっとした。叔母は若い頃、モダンバレエをやっており、ニューヨークにいたことがある。それこそ行きは船で出かけたそうだ。ついでに、「あなたが3人の子供の母親とはね...」としみじみと言われた。私もそう思うわ。苦笑

背筋を伸ばし,楽しく生きる。

これから、より、よりよく生きようっと。