あれから20年 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。



長女がいよいよ二十歳になる。

もともと5月14日が出産予定日で、帰国して出産したのだが、予定日当日診察があり、その夜に”おしるし”と呼ばれる出血があり、陣痛が始まり父に送ってもらって病院へ入ったが、そのまま陣痛が消えてしまった。

本来だったら、帰宅しても良いのだけれど、一応予定日も過ぎているしね...ということで、そのまま病院で待機。病院は夜の10時とか11時に入っても、日付が変わる時点で1日滞在したことに換算されると聞いたが、そのへんはなんとか1日分減らしてもらった。

5月16日の早朝に分娩室に入り、出産は午前11時49分。入院してから長かった。大学病院だったので、ベルトコンベアー式に、プログラムが組み込まれ、ゆっくりする暇もなかったが、出産予定1週間前から体調や娘に対する思いなどを事細かく書き綴ったノートが数冊ある。読み返すたびに当時の緊迫した思いが蘇って来る。

ところで、イタリアでは18歳が一応成人とみなされるが、やはり日本式に二十歳をひとくくりに考えてしまう。イタリアでは、高校生になるとタバコやらお酒を飲み始め、夜もフラフラと遊び始め、ディスコに行く子も多い。「でも自分も行ったでしょ?」と友達に聞かれるが、まさか!である。部活に捧げた中高時代。健全そのものでしたよ。笑 いずれにしても、今の子たちは、身体的な成熟度も私たちの時代に比べたら、進んでいるから、「自分はもう大人だ」と思うのだろうが、やはり中身はまだまだ子供。けれど、きっと親から見たら、子供は子供のまま居続けるのだろう。両親から見た私だって、まだ子供のはずだ。

長女は昨年秋から大学生になり、地方の大学を選んだことから家を出て、アパートを借りて暮らしている。年末年始あたりに、高校時代のクラスメートがルームメートを探しているというので、アパートを換えた。彼女は元学級委員(見るからにして!)で、頭も非常に良く、性格もよく安心していたのだが、長女曰く、「毎日母親とスカイプで1時間半も話してるんだよ!考えられる?」と言う。一人っ子だというから、子供も母親も寂しくて寂しくてたまらないのだろう。金曜日の授業が終わるとすぐにミラノの実家へ戻り、月曜日はミラノから登校してくるのだという。「週の半分、家に帰ってるなんて考えられない!」と再び長女。私もそう思うわ。しかも、私たちは、あまり電話ででも話さない。なので彼女達は、何を 話すのだろう?と不思議に思ってしまう。もしかすると、私よりも夫との方が長女は電話で話しているかもしれないが、それでもきっと業務連絡、金必要。そういった内容なのだろうが、それに関しては私は一切関知していない。日本人だからなのか、私たちがドライなのか...

ところで長女は、現地校の中学に入ったあたりから、昨年あたりまでずっと反抗がひどく、特に高校時代の成績はつねにギリギリで、呼び出されるたび、本当に頭が痛かったし(今度は長男が同じ!)、悩みも多く、担任と話していて、涙ぐんでしまうことも何度もあった。それが、今は、過去には信じられなかった勉強漬けの日々のようだが、好きなものを勉強できる喜びに浸っているようだ。しかも、そこそこに大学生活を楽しみつつ、経済観念もしっかりとしており、やっぱり家を出ると成長するものなのだなあ、と思う。(そういう意味じゃ早く長男にも家を出て行って欲しいものだが!)

今勉強している人類学は、人類に関する総合的な学問なので、今後、生物学的な側面に焦点を当てるのか、それとも文化的側面なのか、選択していくことになるのだろう。いきなり、それって就職につながるの?お金儲けできるの?と聞いてくる人もいるが、それだけに焦点を絞っていくというのもどうなのだろう?経済的にも物理的にも許される限り、挑戦していけばいいと思う。

とにかく中学までが義務教育とはいえ、10代は人生の準備期間。(いや、もしかするとそれは、4,50歳まで続くのかもしれないが)それでも一応10歳代は基礎の基礎を築き上げる期間。これから第2ステップだ。

🎶おとなの階段上る 君はまだシンデレラさ  幸せは誰かがきっと 運んでくれると信じてるね 少女だったと いつの日か 思う時がくるのさ