Itama 〜 遠足 2016 その2 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

昨年ミラノ万博が行われ、それに伴い「Porta Nuova」ポルタ•ノーヴァ地区がものすごい勢いで開発された。

ミラノに来て一番はじめの夫の事務所がその近辺にあったが、週末は日中でも歩くのが薄気味悪い気がしていた。が、今では住宅レジデンス、オフィスビル、飲食店、スーパー、公園...建築の分野では世界中から注目されたようだが、行ってみて素人の私でも近代化の中に、どこかホッとするような空間が有り、東京とは全く違う空気を改めて好きだと思った。

こちらは、「Bosco Verticale」直訳すれば<垂直の森>という名のタワーマンション。ミラノの建築家、ステファノ•ボエリによるデザインで限られた土地で緑を増やそうと考えた結果、マンションごと森にしてしまおうとデザインしたと言う。木は約780本植えられており、全体では1,000種類を超えるという。屋上に、太陽光発電が行われており、水分補給装置により自動で水やりが行われると説明された。



棟が二棟有り、高さは119メートルと87メートル。思ったほど高くはないのだが、各階のバルコニーには木が植えられ、そのバルコニーは2棟分をトータルすると、サッカー場と同じ大きさの森になるというから、たまげてしまった。気になるお値段だが、安いもので、日本円で約6,850万園/80平米。高い部屋だと2億園/200平米。ちなみに以前ローマに2階建ての200平米の家を持っていたが、購入時は日本円にして3000万円くらいだったような気がする。

オフィス街には人口池と噴水のあるPiazza Gae Aulenti(ガエ•アウレンティ広場)が有り、思わずカフェにでもよりたい気分だったが、それはまた個人的に出かけることにしよう。よちよち歩きの子供たちがベビーカーをおりて、池に走り出す。10センチほどの深さでしかないが、さすがにこの時期洋服で水の中に入るわけにはいかない。しかし、母親たちは、子供たちを野放しにし、追いかける雰囲気さえない。思わず走りだし、捕まえたが、「マイア~!」「マイア~!」と叫ぶ子供。マイアーとはアラブ語で水を差す。仕方なく、水を触らせ、冷たい指先を頬につけると、嬉しそうにする。これで納得したかと思うと、また走り出す。その度に追いかけ、同じことの繰り返し。母親たちは、「Vai alla maestra!」先生のところに行きなさい!と言って子供を全く見ない。私は先生じゃないって!



やっとのことで、お昼ご飯を食べる場所に移動。Stecca(ステッカ)と呼ばれるミラノ市と以前その地域が大工や職人が多い地域だったことから、職人の協会とのコラボでラボラトリーが設けられた。その前には、Giardino Lunetta(ルネッタ公園)と呼ばれる緑の広がるスペース(1200平米)があった。昨年、M5を開通の時、ちょうど麦が植えられ収穫の時期を迎え話題になった場所だ。現在は、名前は知らないが、よく見かける紫の花を咲かせる背の高い雑草やポピーが一面に広がっていた。続く...



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