3月の和風月名は「弥生」。
暖かな陽気になり草木がいよいよ茂るという意味の「弥生(いやおい)」がつまって「やよい」になったとか。「弥(いや)」は「いよいよ」「ますます」などの意味で、「生(おい)」は「生い茂る」というように草木が芽吹くことを表している。さらに、旧暦の3月は桜が咲く頃なので、「花見月」「桜月」「花月」などの別称もあり、どれも春らしくて可愛い素敵な名前ばかり。
中学の卒業の時、歌った「うららかな春」を思い出す。
麗らかに 春の光が降ってくる
良い日よ 良い日よ 良い日 今日は
桜よ 香れ 鳥も歌え
良い日よ 良い日よ 良い日 今日は
良い日よ 良い日よ 良い日 今日は
たったこれだけの歌詞だったけれど、心温まるストーリーがつまっている。
さてさて、明後日3日は「ひな祭り」。
ひな祭りには、いろいろな言い伝えがあるようだが、その内の一つとして、やはり春の訪れを祝う意味もあるという。ひな人形は立春(2月4日頃)を過ぎた頃に飾り始め、ひな祭りがすんだ翌日には片付けるのが良いとされている。「早くしまわないと、嫁に行き遅れる」という迷信があるようだが、今そんなことを言ったら、ハラスメントと言われてしまうかも。苦笑
ところで、和菓子を作る友人が先週、「桜餅」の販売をしていた。関西風と関東風、とあったので、日本にいた頃には、特に意識して食べたことはなかったなあ、と思った。
というのも、母も私もこの時期買うのは、クレープ状のお餅である「長命寺」だったから。
享保2年(1717年)、隅田川沿いにある長命寺の門番、山本新六が、桜の落葉掃除に悩まされ、ふと思いついて桜の葉を塩漬けにして、薄い皮に餡を包んだものを巻いて売り出したところ、江戸で大ヒットしたのだという。
また、関西風「道明寺」は、道明寺粉で皮を作り、餡を包んだまんじゅう状のお餅。つぶつぶした食感が特徴。道明寺粉とは、餅米を蒸して乾燥させ粗挽きしたものだという。(実際見たことがない)大阪の道明寺で保存食として作られたのが期限だという。
桜餅は季節の和菓子というだけでなく、その成り立ちや食べ方(葉をとるとか、一緒に食べるとか)などに日本の文化が息づいているのを、改めて海外で知るのも面白い。
ちなみに「ひなあられ」も関西風、関東風というのがあるらしい。私は、ポン菓子のような色の可愛いひなあられしか知らないが、出身地によって馴染んだお菓子や食べるものが違うことを、初めて知る時は、びっくりするが、これまた面白いもの。
ミラノにもたくさん桜が咲くが、やはり日本の桜の方が風流を感じる。とはいえ、これから麗らかな日も増え、桜の花の便りが待ち遠しい。
