ミラノ再発見ツアー ~ San Fedele その2 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
その後、半地下の「バレリーナ礼拝堂」と呼ばれる場所へ移動した。

 

 

 

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なっなんと壁にはバレーシューズが!(ミンモ・パラディーゾ作) スカラ座で踊るバレリーナたちが公演前に、祈りを捧げ祭壇のマドンナ像に花を添えたりしていたそうだ。
 
その後、司祭服や聖具が置かれているSagrestiaと呼ばれる「香部屋」へ移動。
 

image 入り口、上にある胸像がフランシスコ•ザビエルのもの。

 

 

 

image イエズス会創始者、イグナチオ•ロヨラ
 

 

実は、だいぶ前に、サンフェデーレにどうも日本人の胸像があるらしいと耳にしていた。きっと天正遺欧使節団のものに違いないと思いつつ、いろいろな司祭に聞いてみたが、誰も知らないという。一目見たくて、サンフェデーレに赴いたが、ミサの時間帯でないと、香部屋には誰もおらず、分からずじまいだった。その胸像が8体、香部屋にあるというではないか!念願の日本人胸像に会える!
 

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入ってみると、高い棚の上に胸像が...両端にあるのは、イエズス会創始者のロヨラのイグナチオ。そして、誰もが聞いたことああるだろう、フランシスコ•ザビエル。その他、ルイジ•ゴンザーガ、フランチェスコ•ボルジア...イエズス会の福者の名を挙げられ、残りの3名が日本人のはずだ、と担当司祭。私の中では、ちょんまげで着物の上にマントを羽織っている姿を想像していたが、作成者は日本人を見たことがなかったから、実際どれもヨーロピアンスタイルでどれが日本人であるかはわからないんです、とのこと。あちゃ~。爆 近くで見れば名前も付いていただろうに...

とにかく3名だという。使節団は4名だったが、帰国して神学校にはいり司祭に叙階したのは3名のみ。一人は、棄教したばかりかキリシタンを弾圧する側に回ってしまった。残り3名、伊東マンショ、原マルティノ、中浦ジュリアンが叙階し、ジュリアンが棄教を迫られ、逆さ吊りの刑にあい殉教している。私たち、信者は殉教者の信仰に学ばなければならない。
 
続いて、地下にあるクリプトと呼ばれる地下聖堂に移動。
 

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ルチオ•フォンターナ作、テラコッタでできたヴィア•クルーチス(十字架の道行き)があった。彼の描く絵画の作品には、必ずナイフで軽く切れ目をいれた作品が特徴。イエス•キリストの十字架の道行きを描く作品にも、切り目が入っていた。

 


 

 

他にも、沢山の作品があったが、決められた時間内ではとても見切れない。
INGRESSO VISITE GUIDATE
7 euro (adulti); 4 euro (studenti); 
per i gruppi in visita con la propria guida: 5 euro (adulti); 2,5 euro (studenti)
 

こちらには、映画館やテアトロもあり、友人の音楽家がこちらでコンサートを開かれたこともあるが、現在は工事中だった。外から大回りし、ギャラリーへ。いつも空いているわけではなかったようだが、今日は私たちのためにわざわざ開けてくださった。

いや~、それにしても教会ってお金があるのね~。としみじみと思った。ミラノでも第二次世界大戦の戦火で破壊されたものも沢山あるが、教会は美の宝庫。せっかくミラノにいるのだから、味わいたいものも沢山あると再認識。

 
在ミラノの方、ガイドブックにも載っていない貴重な場所。是非是非足を運んでみて下さい。
 
 
サンフェデーレ公式ツアー
Visite guidate con il Direttore, Andrea Dall'Asta SJ:
venerdì 22 gennaio, ore 18
venerdì 26 febbraio, ore 18
 
INFORMAZIONI e PRENOTAZIONI
francesco.pistocchini@sanfedele.net
sanfedele.artefede@gmail.com
tel. +39 0286 3521 (da mercoledì a sabato)