行きつけのエノテカのお客さん同士で、食道楽ツアーを組もうという話が前々から出ていた。はじめは10月の予定だったが、我が家の空手の大会のため、急遽変更。結局、クリスマス前の忙しい時期になってしまった。
行き先は、ピエモンテ•カステッリナルド。子牛を一頭予約してある、といわれ、は~??? 肉づくしってきつすぎるわ。日程を変更しても、又しても私も、次男も本来予定があり、断ろうとしたが、そうなると夫の顔を潰してしまう。結局、長男も引っ張り込み、友人、友人の友人...友達の輪は広がり、総勢31名で観光バスをチャーターし出発!
まずは、ワインのカンティーナへ出かけ試飲会。カンティーナの経営者の息子は5代目で、トリノ大学のアルバ支部でワイン醸造学を学んでいるとのことだった。
http://cascinadelpozzo.com/it/azienda
ピエモンテといえば、ワインとトリュフ(個人的にはあのガスの臭いが苦手)。特にワインはワインの王様と呼ばれるバローロやバルベーラ、アスティが有名。バローロは、色が濃く、しっかりとした渋みと、深いコクがあるが、バルベーラは、ガーネットに近い色で、繊細で上品、特に女性に人気がある。あまり飲むと脳が麻痺してしまうので、香りや口の中で味を確認しては、嗅ぎタバコの香り、スパイスの香り...などと印象を堪能しあう。好きでない人には、どうでもいいことだろうが、勝手気ままに薀蓄を語り合い、勝手にワインと自分に酔う?!爆
その後、車で数分のところのレストランへ移動。
http://www.mongalletto.it
今日のメインであるフリットミストアラピエモンテーぜは、古くから伝わる大衆料理だそうで、家庭で屠殺が行われていた時代、できるだけ無駄を省くため、内臓も食べる目的で考案されたという。羊や、豚、牛などの大型の動物が屠殺されると、家族間で分け、内臓をパン粉でまぶし、油で揚げられたという。そして、屠殺の翌日の祝祭日にサルシッチャ(腸詰)と共に食したそうだ。やはり中世ヨーロッパでも、屠殺した日の祝祭のご馳走として作られることが多かったという。(実際、私はこの話を聞いただけで出かけることを引いてしまったくらいだ。しゃ~ないわ~。人生に一度、話のタネね)
メニューは、
①脳みそ、鶏肉、ナス、りんご
①脳みそ、鶏肉、ナス、りんご
②(骨の)髄、レバー、ズッキーニ、洋梨
③膵臓、うさぎ、フィノッキオ、あんず
④睾丸、サルシッチャ、カリフラワー、セモリナ粉、
⑤腎臓、牛の腿肉、玉ねぎ、セモリーナにチョコレートを和えたもの
⑥鳥のトサカ、羊、人参、アマレット(アーモンゴプードルを使ったお菓子)
とにかく、ありとあらゆるものがフリット(フライ)になって出てくるのだ。OMG!! 脳みそは、白子のようなとろとろフワフワ感。奇妙で微妙。一口食べて断念。髄、膵臓、果物と一緒に口に入れ、飲み込んだ。睾丸...ごめんなさい。無理です。腎臓...レバーににていたが、コリコリ感あり。トサカ...う~、形が残ってるや~ん!果物、野菜のフリットはどれも食べられるが、物によっては甘すぎ。けれど、臓器の方は、味云々というよりも、食感の違いは感じられるもののどうしても本能が強く反応してしまう。無駄にしないように、という目的だったというが、まあ人生に一度、話のタネで良いかな...というトータル3時間半の食事、ツアーとしては、10時間にわたる長い1日であった。疲れた~。
