夏休み、日本から戻ってくるとメルカートには、サボテンの実ような果物が並んでいる。
その名も”fichi d'india". インドイチジク。 インドのイチジクなんだ...と思っていた。数年前、インド人の神父様をメルカートに案内した際も、indian figとおっしゃっていたので、インドのか..とやはり思っていたが、調べたら原産国はメキシコ。たぶんクリストファー•コロンボがヨーロッパに持ち帰ったのであろうと言われている。今では、スペインやマルタ、シチリアをはじめ、イタリア中で食されている。
しかし、アダムとイブが体を隠した(実ではなく、葉で)クワ科イチジク属のイチジクとは全く関係ない、サボテンの一種。考えてみれば、数年前、海へ行く途中、高速道路で事故に遭遇し、数時間渋滞に巻き込まれることがあった。初夏の暑い時期、車から降りて事故現場まで歩いていく人もいれば、道路脇に入っていく人もおり、何をしているのかと思ったら、サボテンの実、つまりインドイチジクを摘んでおり、あ~あれかっ!と思ったものだ。
今朝の月曜メルカートで気になったので、買ってみた。
皮をむいて食すのだが、中は真っ赤。黄色いものもあるが、つめ先まで真っ赤になってしまった。水分がかなりあるが、さて、その味は...?というとふかしたもったりした里芋のようで、微妙に甘いの?味があるの?といった感じ。とにかく種が多い!というよりもほとんど種!パッションフルーツやキウイの種ともまた違う。イタリア人は、飲みこむというが、何気に種が硬い。水なしで大量のサプリメントを飲む感覚。だめだ...途中でギブアップ。甘くないのは、たまたま?それともそういうもの?
これ、残りどうすんの?ジェラテリアでもフィーキ•ディンディア味を見かけるが、作るならジャム?お菓子の達人、友人のジョスリンに電話してみたが、不在だった。まだミラノに戻っていないらしい...
この時期が終わると、いきなり寒くなる。夏休み明けの風物詩。まあ、一度食べれば十分かな。


