今が旬 ~ コウイカ その2 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

初めてのイカスミ料理。
イカスミのパスタやリゾットというと、真っ黒で、食べるとお歯黒のようになる。どんだけ墨が取れるのか?と思っていたら1杯1キロのコウイカを購入したが、実際には、大さじ1杯前後くらいの墨だっただろうか?

今回、パスタのタリアテッレにイカスミを練り込んだパスタで、パスタソースもイカスミ、という "Tagliatelle al doppio nero di seppia"なるものに挑戦した。まずは、材料を混ぜてよくこねて30分ほど寝かす。そして、パスタマシーンに通していく。初めは、色も黒というよりも、薄汚れたグレーとパスタの色がマーブル状でしかも、生地はぼそぼそした感じ。大丈夫?パスタの薄さを調整するダイアルを徐々に下げていくことで、満遍なく生地も混ざってきたのか、色も統一されてきた。それでも黒にはとっても遠いセピア色。キメも細かくなってきたところで、タリアテッレの刃に通し、裁断。おぉおおおおおおお!!感動!!

ところで、外的から身を守るために、身に危険が及んだ時にイカが吐き出すのがイカスミであるが、タコの墨が一気に広がって、外的の目をくらませるのが目的であるのに対し、イカスミはその粘性の高さゆえに一箇所から徐々に広がり、それが分身のように、つまりカモフラージュとして見せて、外敵がそちらに気が取られている間に逃げる目的があるとか。日本には宣教師によってもたらされたという。

また、効能としては、抗菌作用(防腐効果)や整腸作用、血液の流れをよくする効果があるという。動脈硬化、糖尿病予防にも効果があると言われ、頭痛や火照り、産後の肥立ちによく、腎臓や肝臓にも良いとされ、体が弱っている時に、食べると元気が出る。また、イカスミから抽出されるペプチドクリカンには抗ガン作用があるとされ、研究が進んでいる。そういえば、私が唯一飲んでいるホメオパシーはセピア。ホルモンバランスに効くという。http://nihon-homeopathy.net/selfcare/remedy/materiamedica/sepia.htm

同時に寝かしていたキャッケレの生地も伸ばしたが、これはマシーンを使わず2ミリ程度にとどめておいた。これは、低音の油で揚げるだけ。茹で上がった、タコも絶品だった。味見した時点で、喉が渇いたね!といって一杯。苦笑

また、残ったイカの身でスペイン料理のイカの墨煮(calamares en su tinta)を友人が調理。さすがに、ここでは、購入したイカの墨だけでは足りず、スーパーで購入しておいたイカスミを使用。玉ねぎとニンニクを炒めていたのは見ていたが、イカスミを加えてからの行程は見忘れた。しかも、ソースどうやって作ったの?と聞いても、ミキサーにBrrrrrrr(顔を左右に45度ずつ振り)、(イカを加えて)Grrrrrrr(顔を縦に振り)と炊くだけでだという。レシピ書けないわ!(爆)画像を取り忘れたが、これがまた絶品だった。残ったソースもガーリックパンなどをつけて食べたいほど。


結局、キャッケレは低音すぎたのか、それとも火が強すぎてはいけないと言って、ガスレンジに五徳を乗せてしまったからいけなかったのか、どうも思うように焼きあがらず。味は良かったが、いまひとつ満足感にかけた。リベンジしないと!

タイムテーブル通り、12時にテーブルに着く。素晴らしい!!

ワインは、前もって「イカスミ」に合うものをチョイス。
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フリウリ地方のGradis'Ciutta 'Bratinis' Bianco Collio。バリックが効いており、辛口。4人中2人が飲めない人だったので、彼女たちにはちょっときつい味だったかもしれない。その分、たくさん頂きましたが!(ホホホ)

考えてみたら、もう24、5年以上前にカナダに行った際、ホームステイ先のおばちゃんが大のイタリアン好きでよく一緒に料理を作った。パスタマシンでパスタも作り、私も欲しい!と思い、イタリア製のパスタマシンをカナダで買ったが、それ以降一度も使ったことがなく、実家に置きっ放しだった。だからといって、ミラノに持ち帰ってきても、置く場所はないし、結局数回使うだけで終わってしまうだろうなあ。苦笑 また、イカスミ料理は思っていたより簡単だったし、絶品だったが、だからといって家で作ることはないだろうなあ。これまた苦笑。


四旬節に入る前に、第3弾できるかな?

http://ameblo.jp/sofiamilano/entry-11986688674.html