クリスマス会と冬至 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

ラスト•スパートも今日までがピークだった。
在ミラノのカトリック日本人会では早くもクリスマスのお祝いが開かれた。あまりにも慌ただしい日々を送ってきたので,許しの秘跡を受けたくても,自分自身の心を糾明しきれていないんじゃないか?そして,これじゃあ受ける心構えがよくないんじゃないか?受けるべきか,どうしようか...そんなことばかり前夜から考えていた。

ごミサの45分前に修道院に到着。司祭のところに挨拶に行き,誰もいなかったので,ちょっとお話しますか?ということで,座った途端に誰かに背中をさすられたように,心の中にたまっていた事を吐き出した。気づかないでいるのも問題だが,気づいていても出来ない事が沢山ある。神との関係,隣人との関係,そして自分の中にある自己矛盾の塊。

ところで,主の祈りの中には,こういったフレーズがある。
...私たちの罪をお許しください。私たちも人を許します。....それは,言葉だけではなく実際にそうあるべき事。罪は大小さまざまだが,誰の心の中にも存在する。高慢,物欲,ねたみ,エゴ,色欲,怠惰, 怒り...それに対し,いかに注意を払い,回心し,また,逆に人を許すこと。簡単なようでなかなか出来ない。

罪を告白し,許しをもらい,償いの祈りを行なう。息詰まるような重苦しさがすとんと軽くなる。心の平和とはこういう事か。それでも,人間は弱いから,何度も同じ過ちを繰り返すけれど,この意識を忘れてはいけないと思う。

気が楽になり,人に優しくなろう,なれそうだ,と思う瞬間が嬉しい。
たとえ忙しくても,心がよみがえるともう少し頑張れそうだ,と思うもの。

明日は,地元パロッキアでは,本当のクリスマスのミサに向けて聖歌隊の練習と夜に聖歌隊を初め,パロッキアに奉仕している人のためのミサがある。しかし,すでに子供達の学校は冬休みに突入しているので,お互いに時間的には余裕がある。時間に余裕があると,心にも余裕が持てる。

そして,明日12月22日は,一年で最も昼が短い日。二十四節気の第22にあたる「冬至」である。

子供の頃,冬至というと「ゆず湯」に入った。
先日の在ミラノに於ける日本人会でのフェスタで自宅の庭でとれたという柚子を販売していた方がいらしたが,やっぱり買っておけばよかった。柚子湯はもちろん,柚子ドレッシングの為にキープすべきであった。あ~後悔。

また,疫病にかからないという伝承のある「小豆粥」,【ん】のつく食べ物を食べると良い,ということでカボチャ(なんきん),れんこん,うどん等を食べる風習があるところもあるようだ。確かに実家では冬至にはカボチャもよく食べた。これは,長生きするという伝承だとか。

明日は,カボチャ尽くめでいくかな...


許されて 心軽々 笑顔かな
世の闇に 打ち勝つ心 インマヌエル 
喜びの 光沁み入る クリスマス
温かき 冬至の夜は カボチャかな
懐かしき 柚子風呂夢見て バスクリン (苦笑)