マラナタ 〜 待降節 2015 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

ミラノのアンロジアーノ典礼では,早くも16日の日曜日から「待降節」に入る。(実質的には,前夜の15日の土曜日の夜の「前晩の祈り」から)

「待降節」とは,①神の子の第一の来臨を追憶する降誕の祭典のための準備期間であり,また同時に,②その追憶を通して,終末におけるキリストの第2の来臨の待望へと心を向ける期間,とされている。その2つの理由から,待降節は愛と喜びに包まれた待望の時であるとする。

待降節を守る習慣は、5世紀ころからはじまったといわれ,「御公現の祝日」(ミラノはこの日まで学校が冬休み)までの40日間を四旬節の期間にならっていたという。その後,キリスト誕生の準備期間とされたが,本来4つの主日(日曜日)であるが,ミラノのアンブロジアーノ典礼は,2週間早く始まるので,計6回,6週間となるわけ。

待降節の典礼色は紫色で,司祭服も紫色になる。また,聖職者や教会員の家庭訪問も始まり,我が家にやってくるのは,今年は待降節に入ってすぐの月曜日。怪しがられないよう,前もって信者でない家のポストにもこういう人の訪問があります,と写真入りの手紙が各家庭に配布されていた。寄付も強制されることはないので,居留守を使ったり,怒鳴って追い返すことなどないように!笑 地域によっては,聖職者の少ないところもあり,教区の聖職者ではないミラノ宣教会の宣教師達もかり出されることがあると以前聞いたことがある。
ところで,チョコレートの入ったアドベントカレンダーは毎朝の子供達の楽しみで,人数分,カレンダーを買った物だが,一人抜け,二人抜け...もう今年は振り向きさえしないかも???ちなみに,チョコレートもまずいし。
実際,ミラノでクリスマスツリーを出すのは,12月7日の「聖アンブロジアーノの祝日」が伝統的とされている。最近は,埃になるし,面倒だなあ...と思うようになってきた。やっぱり子供が大きくなって来ると,楽しみも変わってくるような気がする。
話は基,15日の夜,サンシーロ地区にある小教区6つの教会が「最後の晩餐」で有名なサンタ•マリア•デッレ•グラツィエ教会から聖アンロジアーノ教会まで祈りと歌の行列がある。私はあいにく参加できないが,いずれにしても,大雨にならないといいが。
死と復活,闇と光。人間の罪の闇といつも人間を受け入れてくださる神の愛の温かさ。常に対照的だ。

マラナタ!主よ来てください。
maranathaとは,アラマイ語で「主よ来てください」という意味。幼稚園児達は,なかなかうまくいえず「マラタナ」と歌い笑いを取っている。
https://www.youtube.com/watch?v=TWn0ZgSlrf8