阿鼻叫喚 ~ その2 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

日本から戻った翌朝、お腹すいた~!と思ったが、何も食べるものがないことに気付いた。買い物がてら「誰か一緒にバールへ行く人?」というと、
長女:  IO!!(私!)
長男: 僕、ブリオッシュ(クロワッサン)嫌いだし・・・
次男は爆睡。

長女と二人で出かけた。近所のイタリア人経営のバールはお休み。中国人バールじゃな・・・パンもぱさぱさしてるし、ロシア人バールはやってるかどうかわからない。パン屋さんがやってるバール行ってみようか?結局休み。仕方ない。ゼングのバールにしよう。ゼングというのは、長男の中学時代と次男が昨年まで一緒だったゼング兄弟の家のバール。ブリオッシュは甘いけど、そこそこに美味しい。

出かけてみたら、外の席は満席。年寄り軍団が朝からトランプで遊んでいるのだ!へ・・・流行ってるね。しかし、ブリオッシュがない!「フィニートー!!」と店主。えー?!朝の9時代に売り切れ?長女いわく、あの爺さんたちがみんな食べちゃったんでしょう?とのこと。確かにそうだったのかもしれない。そこから、目と鼻の先にあるスーパー内のバールへいくと、お休み。ゲゲゲ。ありえない。仕方なく、家の近所の中国人のバールへ出かけた。残りわずかなブリオッシュにありつけた。8月半ばを過ぎたが、いまだ個人商店はお休み。たまらないね。

その後、髪の毛を切りに出かけたが、普段よりはすいていたものの、それでも私の前にも後にもお客は着ていたのだから、すごいわ。ちなみに、ここも中国人。すごいわ・・・。また、買い物をしにスーパー・エッセルンガへ行くと、すごい人。ほとんどがお年寄りのイタリア人と外国人ばかりなのだが、こんなに人がいるのかあ!とある意味驚き。教会の聖歌隊のおばあちゃんにあった。「アパートを占拠されるのが怖くて、どこにもいけなかったわ。」という。市の低所得者向けのアパートでは、留守の家は、ドアや窓を壊され、中に勝手に住み始めてしまうロム(ジプシー)が多い、というが、実際のところ人種はわからない。ただ、夏前にもそういったニュースを読んでいたので、そりゃあ 年取った、しかも一人身のおばあさんだったら、家を開けるのは怖いことだろう。法律的にも占拠した人たちを追い出せないというのも、考え物だ。

さて、昼食前に、長女にママ見て!と言われ彼女の部屋に天井の電気の笠を見ると、中で蜂が数匹死んでいるではないの!なぜ?!「あっ前日部屋の窓が開けっ放しだったから外から入って来ちゃったんじゃないの?」と私。

とはいえ、彼女の部屋の窓のさんにたくさんの蜂の死骸。なんで?!

窓は、内側に開く。ふと見上げると雨戸と、柵の間に、蜂がばんばん飛んできているではないか?!慌てて外にでて、見たけれど、巣は見当たらず。でもどうも、窓の中、というか、どこかに消えていくので、変だ変だ・・・と思っていたら、彼女の部屋でズーズーズー、という音が。

雨戸を巻き込んでしまう木箱状の中にどうも巣を作ったのか、入っている様子?どうしていいのか、わからない。ゴキブリのスプレーを外にまいたら、苦しくて余計にみな中に入ってしまった。Oh, mio Dio!アパートは誰もいないし、管理事務所も今月一杯お休み。関係ないだろうけれど、雨戸のお店もやっぱりお休み。とりあえずホームセンターに蜂よけのスプレーを買いに走った。

何度か雨戸を修理しているけれど、部屋の中にある木箱の端に、ねじ回しなり、とがったものをいれてあけるとふたが開く孔がある。あけたら大変なことになるだろう。1センチ四方弱ある孔からスプレーを噴射し、すぐにガムテープで目張り。恐ろしいほどの蜂が外に出て行った。ゲゲゲ。ちなみに、スプレーにある蜂の絵と飛んでいるものは同じ。Vespe...辞書で調べたら、なんとスズメバチだった。木箱の外から、また、窓の外から何度も噴射し、様子を見た。夜になると蜂は活動をやめるというので、その隙をみて噴射。でも最後はばたばたいっている音さえしなかった。

ところで、アパートの中庭にでたら、家の下にあたるガレージから水の音がし、水も外に流れているので、休暇でスイスの家にいっているその人の携帯電話に電話したら、誰か人をよこすということだった。また、蜂のことを話したら、その家(我が家のの上の上)にも蜂の巣があり、外に落としたことがある、という。もしや、それが来ちゃったのか・・・。

長女がいろいろとネットで調べたら、雨戸の木箱の中にスズメバチの巣が作られてしまうことは、よくあるらしい。しかも、夏休み明けに発覚、というのがパターンなのだとか。駆除業者を呼ぶとお金がかかるけれど、消防署をよぶと、無料または、無料相当の金額で巣を取り除いてくれるらしいけれど、アパートの住民にしらせなくてはならないという。また、イタリアの住居の壁は、コンクリートの壁が二重になっているとかで、下手すると、その木箱から逃げても、壁を伝って、どこかへ移動する可能性もあるのだとうい。そうなったら、どこをどう対処していいのやら。実際、木箱から、ズーズーいう音が下の方へいって、床あたりでしていた。最後の最後、苦しくて死んだ様子だけ れど、目に見えない分、音だけを頼りにし、また耳にズーズーいうのが焼き付いてしまい、どこへいっても脳裏でリフレイン。

昨夜、最後にスプレーを巻いてから寝たら、今朝は静かだった。だいぶ蜂の死骸を外に箒で落としたけれど、また5匹死骸があり、一匹は、今朝落ちたのか、もがいていた。窓の外にも蜂は来ておらず。

もう大丈夫?と喜びも束の間、8時30分を過ぎて、どこからともなくやってきた蜂ども。スプレーまいていい?長女にいっても、「う・・ん」、起きてこない。

なんと、また窓の脇の壁をズーズー言いながら、下に下りてきている様子。え・・・どうしよう、様子をみて必要だったら、見に来てくれるといった近所のパパ友は夜8時半以降にならないと連絡がつかない。どうしたものか・・・続く

こちらは、壁の中にできたスズメバチの巣と駆除のイメージ像