美しい太極扇 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

太極拳を始めて5年。 

クラスメートは、60-70歳代のおばちゃんたち。初めの頃は私も追いつきたくて、必死に練習し, 週末の野外練習にも時間が許す限り参加した。気づくと新しく入って来る人の指導をすることで、私にもプラスになると言われたが、あまりにもクラス全体のレベルがまちまちで新しいメンバーも長続きしない。 

おばちゃん達は、来たり来なかったり。だから余計に型を覚えられず。下手にマエストロが私を褒めようものなら大変。彼女は若いから、東洋人だから(太極拳が)出来るだけ・・・とジェラシーの嵐o(・_・; 彼女達から見れば確かに若いが、記憶力に関してはかなりまずい?!そして国籍は関係ないぞ!この先どうしようかな・・・と思っていたら、マエストロがついているマエストラをじきじきに紹介してくれるというで、一緒に習ってみないか?と誘われて、私も始めてみた。レッスン料は無料。借りているスペースのみ支払っている。 

太極拳、太極刀と太極剣。基本はどれも同じ。呼吸法、型を覚えなければならないが、奥があまりにも深い。 

『剛柔相済(ごうじゅうそうさい)』という武術用語がある。 

柔よく強を制し、剛よく柔を断つという意味。 
剛と柔が、お互いに助け合うことで『技』ができる。剛と柔のどちらかに偏ると、技にならない。私の場合、動きにまだまだ硬さがあり、そしてまだエネルギーの動きを感じられない、というのがマエストロの意見。奥が深いわ・・・ 

こちらは、日本から取り寄せた太極拳用の扇子。 

意外に、開くのが難しい。扇を開く時の「バサッ!」という音が今ひとつだし、全開しない。ちょっと練習するだけで、手首が痛み。翌日は必ず筋肉痛。 

ところで、今はじめた太極扇52式というのは、音楽とともに舞う。「中国功夫」という曲で、Youtubeで探していたら、カラオケ風、カタカナ版の曲もあり驚き。毎日一生懸命聞きながら練習中。どうも中国のカラオケに行くと、この曲もあるとか。よく行く、香港ビストロ・Kim Barの女主人にも教えてくれ!といわれた。http://www.youtube.com/watch?v=SaJzuEWVvX4 

しなやかに、それでいて芯のあるなめらかさが美しい。ちなみに私のマエストリ達は、皆イタリア人。中国人に会う度「タイチー(太極拳のこと)出来る?とついつい声をかけてしまいがちだが、今時マエストロどころか、やったことあるという中国人にさえ、あった試しはない。 

こちらはジャッキー・チェンのFan Trick 
http://www.youtube.com/watch?v=NOS51qpUoCc