蝉にみる晩年の美学 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

今週一杯、残暑が続くという日本列島。 
けれど、蝉がここ数日急に静かになった、とふと気づいた。 
今年は、昨年より蝉が少ないんじゃない?と両親。 

蝉の声は暑さを異常にかき立てる。ある意味、それが蝉の仕事なんだろうが、ジージー、ミンミンたまんないわ。でもそれが無いと、日本の夏とは思えず。 

イタリアも地方に行けば、蝉がいるそうだが、実際泣き声をきいたことが無い。しいて言えば、南仏におりニースあたりに行くと、蝉の形をしたお土産が多い。 

蝉は、成虫になると1-2週間で亡くなってしまうようだが、幼虫として地下生活をする期間は非常に長く、短命どころか本来は長寿の類に入るのだろう。最後の最後まで力を振り絞り、泣き叫んでころっと逝く。哀れだと思いつつ、そういう人生も悔いがないように思われる。 

晩年の美学・・・考えてしまうなあ。早すぎるか。