とはいえ、席が足りず、スタッフは立っている状態。
本来ならば、遊覧船の両端が外に開放された状態でいるが、ドアがしまっていた。雨だからだめ、といって外に誰も出さないでいたが、どうもドアがきちんとしまらないため、鍵をかけ、ゴムでとめられていたことが後からわかった。
外はだめ!!といったのに、いきなりエジプト人、モロッコ人女性たちが外にでて、興奮しながら、自分たちの写真を撮り出した。小学生も数名。一人だけ『子供は危険だから絶対出しちゃだめなのに・・・』と文句をいっているエジプト人女性がいた。最終的に彼女も外にでたが、自分の子供だけは、外に出させなかった。
私が外にでるドアのところにおり、ドアの開け閉めをしていたのだが、すぐ私の右脇でゲームをしていた5歳のエジプト人の女の子が、瞬間的に消えた。とはいえ、外にでたはずはない、と確信していたが、母親が、娘を探し始め、外にいないのを確認した途端に、湖に落ちたとも勘違いしたのだろうか?いきなり発狂しはじめ、今度は船の反対側に走り始めた。けれど、ベビーカーは数台あるわ、思うように進めない。「あっ向こうに彼女の帽子が見えた!」誰かといるところを確認し、叫んだが、母親は気絶してしまった。!!!ありえない!!あのパニック状態は、タイタニックの映画を観ている様だ。
3人目にして、次男をはじめて、ミラノの病院で出産したが、アラブ人女性は、陣痛もこの世の終わりのように絶叫しており、ぞっとして痛みが飛んでしまった記憶がある。彼女たちは、あまりにも感情的というか本能的というか、あまりにも日本人とは違いすぎ、イタリア人の突飛さもごくごく普通に思えてしまう。笑
コーリコに到着。目の前のバールに席を確保していた。近くてラッキー!!
コーディネーターの挨拶の後、食事が始まった。手作りがほとんどだったが、スーパーのピッツァの袋を開けている人もいた。小さなスーツケースすべてが食料、という人も多く、大きなボトルのコカコーラやジュースが出てくる出てくる・・・一応バールでも何か消費しなきゃいけないんですけど・・・
食べるだけ食べてあき始めて子供たち。雨も小雨になってきたので、外へ出始めた。そこは遊覧船の船着場以外にプライベートのヨットやモーターボート用の階段状になっている船着場もあり、子供たちは、そこの階段であひるにえさをあげていた。見るからにして、コケが青々としている。いやだな・・・案の定、落ちて、両膝までびちょびちょになる少年あり。次男もあひるに噛み付かれた。あ゛~。
広場には、聖テクラ教会という小さな教会があった。同じパロッキアのシスターでもあり、Itamaの生徒でもある彼女が、聖リタの御絵があり、また聖母のピエタ像が非常に美しいと教えてくれた。エジプトのキリスト教徒・コプティの人も数人おり、祈っている姿を見かけた。教会ではこんなに美しいのに・・・爆
時間が余り、コーリコ散策。
ここまでくると、ほぼスイス。こじんまりしてとてもかわいい。
本来ここは、ウインド・サーフィンをする人の穴場らしいが、こんな天気だと同じ湖でも見るだけで、凍りそう。どこへいって坂、階段。ベビーカー軍団にはきついでしょう?それでも時間が余ってしまい、皆でうろうろ・・・。いずれにしても、皆はおしゃべりしながら動くだけで、「これも運動だあ」と大笑い。確かに皆、食べてばっかりだからね。
シスターたちに近づくと、何気に一緒に歌を歌い始めてしまう。笑
もう5月も終わり。聖母月も終わっちゃうね~・・・と『ルルドの聖母』(和名・あめのきさき)をハミング。次男が『バスタ~!!』 (いい加減にしてくれ~)
帰りの遊覧船には、別のお客さんも一緒。それでもアラブ人母子は、荷物をおいては、必要以上の席を確保。文化の違いというか、教育の違いというのかな・・・唖然。向かい合った席には、マチェドニアから来たという有閑マダム3人組が観光地でたくさんショッピングをしたようで、いくつも紙袋をもっていた。「ジョージ・クルーニーの別荘ってどこだかわかりますか?」と聞かれた。私も知りたい!ちょっと待っててね。ガイドさんに聞いてみた。我々は通らなかったが、ラリオという村にあり、湖上からも見えるんだそうな。あ~見たかった!!笑
再び、電車にのってミラノへ・・・。その頃になって太陽が・・・。あ゜~っそりゃひどすぎる。
疲れて寝てしまうものあり、おしゃべりするものあり。疲れきって泣き叫ぶ乳児あり・・・。
ミラノ・カドルナ駅到着。そこで解散かな?!と思いきや、「ここから少しだけ歩いて、16番トラムで皆でかえりましょう!」とリーダー。16番トラムに乗れば、一時的に終点になっているところが、アラブ人街に通じる。
「この時間は、帰宅ラッシュだからね~。トラムの乗り降り潤滑にするため、子供連れの人は、子供とベビーカーを友人と協力しあって、すぐに乗れるよう準備してね~!!」しつこく注意。
ミラノで交通機関を利用していると、よく課外授業の児童・生徒によく出くわす。幼稚園生より、小学生。小学生より、中高生のほうがうるさいし、日本では考えられないくらい行儀が悪く、早く降りてくれ!!と祈りたくなる。アラブ人母子も負けず劣らずのうるささ・・・
LA GITA E' FINITAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!
遠足は終了で~す!
運転手のナイスなアナウンスが入り、大笑い。知らない間に終点に到着していた。
皆と別れた途端にどっと疲労。
だめだ、ビール・・・・。すぐに近所のカルフールに直行。ビールとポテトチップスを購入。あと5分で家!!帰宅途中、次男が「おしっこ~」ゲゲ。結局、家の目と鼻の先のバールに立ち寄り、トイレを借りつつ、私はやっぱりビール。
Itama2012-2013年度の授業もあと2回。CILSがプラス1回。最後の最後まで残った子供たちは、皆なついてくれた。この8ヶ月で子供たちは大きく成長した。はいはいしていた子達が歩き始め、まったくしゃれべれない子達が、母国語と少しのイタリア語を覚え始めた。この時期の成長は、人生の中でも大きく変化するときではないだろうか。乳幼児を通じてのぶっとんだ異文化交流は、人種の坩堝、ミラノにいるからこそできること。人生、まだ知らない世界も沢山あるのだと知るのも面白い。 それにしても疲れた・・・。