たんぽぽ | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

「たんぽぽさんって、 まぶしいのね。 
ひまわりさんの 子で、 お日さまの まごだから。」 
と、ちょうちょうが きいた。
たんぽぽは、 うふんと わらった。byまどみちお   

小2の国語の教科書、扉詩である。 
先週から始まった新学期。1年おくれの小2の次男。 
暗記をして聞かせてくれた。 

そうか、たんぽぽはまぶしいのか! 
初めて気づいた。 


たんぽぽ たんぽぽ 
きれいな わたげだな 
わたげの ほしたち 
ゆびさき はなれて 
ぽぽんと そらへ 

たんぽぽ たんぽぽ 
きれいな なまえだな 
なまえを よぶこえ 
くちびる はなれて 
ぽぽんと そらへ byまどみちお 


本当にぽぽんと綿毛が飛んでいきそう。笑 


たんぽぽは 
たんぽぽぽんの ぽんぽぽぽんの 
ぽん みたいにして 
たんぽぽーっと さいています 
たんぽぽーっとね 
だれも しらない むかしから 
たんぽぽは 

たんぽんたんの あんぽんたんのぽん ではありません 
たんぽぽーっと さいています 
たんぽぽーっとね 
それは ちょうちょが しっています 

たんぽぽは 
たんぽぽぽんの ぽんぽぽぽんの 
ぽん みたいにして 
たんぽぽーっと さいています 
たんぽぽーっとね 
きっと ちきゅうが つづくまで byまどみちお 



ポポン・・・ 

タンポポは いつも 
ポポン… と咲いているように見える 
人間などが生まれるまえの 
ずうっと 大昔から 

ほんとは ついこの間 
地球のこのへんに 住む人たちが 
タンポポと 名づけてからのことなのに 

もしも その人たちが 
タンケロと 名づけたのだったら 
たぶん いまごろ 
ケロン… と咲いていたろうに 
また もしも 
タンポヤと 名づけたのだったら 
ポヤッ… と咲いていたろうに 

タンポポが ポポン… と咲いている 
おや あそこの田んぼのあぜでは 
あんなに ポポン ポポン…と 
わたげの花火うちあげて よんでいる 
…みんな おいでえ! 
タニシの うちに 
あかちゃんが うまれたよう!byまどみちお 


他にも詩人まどみちおは、「たんぽぽ」に関する詩を書いており、びっくり。これほどまでに、一つの花をいろいろな角度から眺め、感じ取っているんですね。 

子供の頃、よくチューリップとたんぽぽの花を描いていた。たんぽぽの葉はぎざぎざで表現しやすい。このぎざぎざした歯がライオンの牙を思わせ、フランス語のダン=ド=リオン(dent-de-lion)から英語のダンディライオン(dandelion)だと知ったのは、松任谷由実の曲、「ダンデライオン~遅咲きのたんぽぽ」だった。

それにしても、ふわふわどこでも綿毛は飛んでいくものだから,毎年我が家のプランタでも、「何これ?」と思うと、たんぽぽが勝手に生えて成長している。花言葉は、「解きがたい謎」「飾り気のなさ」「真心の愛」「神のお告げ」「愛の信託」「思わせぶり」「別離」。どうして花言葉は、統一性のない意味があるのだろうか?

とはいえ、たんぽぽを見かけたら、「ぽぽん!」とつぶやいてみてください。笑