今朝彼女の卒業した中学に,問い合わせをしに行くと,日本でいうような卒業証書を手渡された。3年前に中学を卒業したにも関わらず、その原本は中学校が保管していたのだ。それを、今度は高校へ提出するのだが、なくした場合は警察に届けだし、今度は、コムーネ(市役所)のほうで、そのコピーをもらわなければならないのだと説明を受けた。そんなに大切なものなんですね?というと、必ず家庭でコピーを所持しておくよう進められた。へ~。
義務教育とは、国・政府(中央政府・地方政府)、人(国民・保護者など)などが子供に受けさせなければならない教育のことをいう。
イタリアの教育制度は第1課程に初等学校(Scuola Primaria、5年)と前期中等学校(Scuola Secondaria di Primo Grado、中等学校相当、3年)が、第2課程には後期中等学校(Scuola Secondaria di Secondo Grado、高等学校相当、4~5年)が属している。後期中等学校の2年までを義務教育とする。
長女は昨年で義務教育を終了したことになるが、過去の資料は高校を卒業するまですべて現在登校する学校が保管するということか?そして、高校を卒業する際、返却されるのかよくわからないが、病院のカルテなどは、すべて個人が保管するのに、矛盾しているなあ。
なお、第2課程の後期中等学校には、文系/理系普通高校、芸術高校、技術学校(専門養成学校)等があり、専攻体系により修学年数が異なる。
ちなみに、イタリアの学校で面白いのは、週当たりの授業時間数は、初等学校(24時間、27時間、30時間、40時間の4つの選択肢)、前期中等学校(30時間または36時間(最高40時間まで延長可能)があり、入学手続き時に希望時間数を申請するということ。
家庭,子供によってかなり就学時間,就学内容に差が出るのではないか?不思議に思う。ちなみに、宗教の時間に関しては、選択性。
ところで、OECD(経済協力開発機構)は、国際的な生徒の学習到達度の調査として、PISA (Programmefor International StudentAssessment,)主催の学力テストをOECD加盟国の多くの義務教育の終了段階にある15歳の生徒を対象に、読解力、数学知識、科学知識、問題解決を調査している。(イタリアのInvalsiとは別物)
全参加国の平均点が500点となるように計算した点数でみるのだが、日本は常に500点以上を取得し,OECDのHP上では2009年前の結果までしか公表されていないが、65カ国中,日本は常に10以内を占めているが,イタリアは35位と微妙に真ん中よりは下に当てはまる。授業時間というのは、あまり関係ないということだろう。逆に学習時間の少ないフィンランドが常に上位というのも興味深い。http://
先日書いた日記「オンライン」シリーズでは、Mixiの方では、学校格差についていろいろな意見が出た。個人的には、人種や経済状況ではなく、学力での学校格差はあってよいとも思う。イタリアにいると、どうもなーなーで結局出来る学生は、皆海外に流れてしまうからだ。
かと思えば、発展途上国の子供達は、まだまだ教育を受けられない子供達も多いし、受けたところで、教育の質の低さから、学校に通っても基礎学力すら身につかないということもあるらしい。 アフリカのいくつかの国では、5年間の教育を受けた人の40%が読み書きできないという調査結果も出ているという。
教育は、子どもが自分の持っているよいところをどんどん伸ばしていくためのもの。教育によって、子どもが自分も他の人も皆同じように大切にされるということや、皆と仲良くすること、皆の生きている地球の自然の大切さなどを学べるようにしなければならない。そして、勉強は自分のためにするもの。そして、個性を見つけられるものだといい。子供にも権利があるのだから。
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