オオバコ | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

始業2日目。
昨年度(6月まで)は次男を自転車の後ろに乗せて登下校していたが、さすがに重過ぎて乗せられなくなった。・・・なので歩いて登校。

ミラノのサン・シーロ地区は以外に緑が多い。綿毛は困るが、ポプラをはじめ、プラタナス、日本のどんぐりよりも太っちょだけれど、実のなるブナ系、松やら、桜もある。

自転車に乗っていると、前方、両脇、高い部分しか目に入らないが、歩いて通うと、足元まで目が届く。

和辻哲郎が「ヨーロッパには雑草がない」と、ヨーロッパへの船の上である生物学者から聞いたとして、著書に記しているが、いやいや、雑草あります、あります・・・バルコニーのプランタも放っておくと、どこからか飛んできた雑草の種で増えるわ、増える、雑草が・・・。

雑草は、どれも日本で見かけるものとそれほど変わらない。

雑草も時期によるものもあるし、場所によるものもある。
オバケのQちゃんの頭の毛のようなオヒシバ、菊の一種?オオアレチノギク、土筆のような形でぶつぶつがたくさんあるオオバコ、朝顔は観賞用だけれど、一度増えると駆除が難しいが、薄いピンクがかわいい昼顔などなど・・・

雑草が住む生活環境は厳しいはず。そのため、それらは、特殊能力をもっているんじゃないだろうか。踏みつけに対する耐性、強い繁殖力、成長のための融通力、作物への擬態というのもあるそうだ。

そういえば、小学校を卒業するとき、クラスメートや先生方に書いてもらった、サイン帳にある先生からの言葉があったことを思い出した。

オオバコは素朴だが、踏まれても起き上がる力を持っている。
目立たなくても良い。きっと報われる。

・・・そんな言葉だったと記憶している。

世の中に 雑草という名の草はない。どの草にも、必ず名前がある。


雑草のある歩道には、犬の糞が多いので気をつけてないといけないが、それぞれ名前をもった草花が咲いているんだな。オオバコの名はしっていたが、その姿と名前がはじめて一致し、小学校を卒業し、30うん年ぶりに、あのメッセージがつながった。


道端の草花にも目を向けてみよう。きっと沢山種類があるはずだ。