イタリアの教育システムは日本と異なり、6歳から小学生にあがり、小学校5年、中学3年(ここまでが義務教育)、そして高校が5年。ストレートに卒業しても19歳。
というのが、小学校から留年制があり、学年末に進級結果が入り口に張り出されるのだ。イタリアの学校は日本のに比べると、あまり勉強しないようにも思われがちだが、状況からいったらかなりシビアのように思われる。
ちなみに、高校にも、古典科、理数科、語学科、音楽科、人文学科、芸術科などの他に、専門学校やら職業高校があるが、大学を目指すものは、前記の高校へ進学するが、まずはマトゥリタ(卒業資格試験)を受けなくてはならない。それはイタリア人にとって人生最大の難関と呼ばれてもおかしくない入り口?出口?なのだ。
昨年、知り合いのお嬢さんは、マトゥリタの会場で、ポケットに携帯電話が入っていたことが発覚し、その場で、受験資格剥奪。留年。そうでなくても、高校1年で留年しているので、2年留年したことになる。携帯電話を持っていたことは、単に忘れていたのかどうかは、わからないが、本人もさぞショックだっただろうが、親の姿をみて、我が身を想像しちゃったりして、いやだわ・・・・とぎゅっと胃が痛んだ。
ところで、我が家の子供より少し、年齢が大きい子供を持つ友人からはよく聞いていた話なのだが、イタリアの高校は、留年や途中で転校するケースも多い。なので、1年生入学の際、あったクラス数も段々減らされていくのだそうだ。
長女の場合、古典科の高校で、入学時、11クラスあったのだが、来年からクラスが2つ減るという。*(卒業時には、大体6クラスになる予定・・・つまり300人前後で始まる高校生活もストレートで卒業できるのは、半分とはいわないが、200人も満たないということ。もちろん学校にもよりけりだが。)たいてい、クラス名はアルファベット。その学校では、クラスによって、週5日、週6日という分け方があり(よって毎日授業数の数が違う)また、厳しいクラスとそうでもないクラス、というのもあった。ちなみに長女は週5日の厳しいクラスにいたのだが、昨年の進級に際し、3人が留年、3人が転校。別の3人が上の学年から留年。30名から始まったクラスが現在27名に。今年も かなりの数がでるはず。というわけで、どのクラスを減らすか・・・ということで、くじ引きが土曜日に行われ、幸か不幸か長女のクラス「C]がなくなることに。
進級しても、友人はばらばらに。留年してもどこのクラスへ行かされるかわからず。もう留年も覚悟しているけれど、早く発表してもらえないと、教科書もオーダーできないし(教科書はどのクラスも同じではない)またまた、はらはら・ドキドキ憂鬱な夏休みになる。
とにかく高校生を持つママ友との最近の話題は、進級の話ばかり。
頭を痛めているのは、我が家だけではないが、シビアだわ・・・まあずっと優等生でストレートに高校を卒業し、大学へ進んだけれど、自分のやりたいことではなかった、といって毎年学部を変更し、最終的に、大学をやめてしまった友人の息子もいるし、わからないもの。(結局イタリア人の場合、親が仕事を探してあげているケースが多いのは、考え物だけど・・・)
留年してでも、少しは、もまれて強く生きていくことを学んでほしいものだわ。
*古典科高校の場合は、はじめの2年間はGinnasio(ジンナズィオ、ギリシャ語で「運動や討論する場」という意味)と呼ばれ、文系普通高等学校へ進学するための『2年制の後期中等学校』という見方がある。なので本来の高校1年がジンナズィオ4年、高校2年がジンナズィオ5年と呼ばれる。そして、古典科に限って3年目から初めて高校1年、2年と呼ばれる。
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