強さとしなやかさ | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

新芽がぐんぐんと伸びる季節になった。 
嵐の後の緑は一層青くなりまぶしいくらい。 

木の芽が伸びるのは 
やわらかいから by相田みつを 


まさに、そうだろう。 
硬くなってたら伸びるものものびないもの。人間も同じ。 

私は柳のような強さとしなやかさを持てればいいと常に思う。 
(子供のころは、柳の木が気持ち悪くて、木の下を通るときは、常に息をとめて歩いたものだが。笑) 

強い風が吹いたら流されて揺れてしまってもいい。でも、風がやんだらすぐに立ち直る。それは優柔不断さとはべつに、「しなやかな強さ」といえないだろうか。 

風に逆らって無理する必要はない。台風のあと、ポッキリ折れたり根元から倒れている木をみかける。力を入れて踏ん張りすぎて心が折れてしまったり病に倒れてしまうよう。 

風が吹いたら止む、それは動揺しても、すぐに立ち直れる心なんじゃないだろうか。 すんでしまったことに、くよくよせず、本来の自分にすばやく戻ること。何かあってもできるだけ軽く受け流して、今の生活を大切にできる自分でありたい。 

私が太極拳に惹かれるのは、あの柔軟性と弾力性によるしなやかな動き。それは、単に体だけの動きではなく、精神力も伴うぶれない心身。 

訓練すれば、常に動作に自然な優雅さが身につくだろう。何時も落ち着いて取り乱さず、中心を保ったまま(芯をもって)生活できるようになれば真の達人となれるかもしれない!(希望的観測)