家族 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

今日1月29日、ミラノのアンブロジアーノ典礼では「聖家族」の日だった。 

福音書はルカ2章:41-52節「12歳のイエス」のところで(http://www.tomoshibi.or.jp/christ/7.html)、当時13歳のユダヤ教の男の子は成人とみなされたようだが、12歳で3日間も親元を離れたイエスを両親が心配し、探すのは、当然であろう。 

主任司祭の説教で、「今日の12歳の子供は、思春期が始まり、頭を抱えている親も多い事だろう・・・・」と始まった。私はふと、今日の午後長男の事で、知り合いに呼び出されており、どうせろくでもないことを言われるのだろう、と思い出しぞっとした。又横では、同じことを思い出したであろう長男が頭を抱え下をむきはじめた。とほほ・・・ 

きょうの福音は、少年イエスが両親の考えを超えた行動をし、両親にはそれが理解できないという話だったのだが、ある意味、どこの家庭にもある子どもの反抗期や親子の断絶の問題に似ている気がする。理想的で問題のない家族などどこにもありえないんだな。 

家族の様々な困難の中で、いかにお互いが信頼しあい、希望を持って生きるか・・・やはりそれには、信仰、又は芯なるものが必要だと個人的には思うのだが、子供に教えさせられ、成長する。口で言うほど簡単ではないが、家族として暮らす時の人間同士の葛藤は、ある意味、家族だからこそ与え合うことができる人間のぬくもり、愛、許しというものがなくてはならないし、結局これが恵になるのだと思わざるを得ない。あ~忍耐、忍耐・・・ 

世界の根っこが家庭から始まるのだから、やはり家族が平和でなければ、世界の平和は望めないわけで・・・。 

さて、以前にも書いたが、( http://ameblo.jp/sofiamilano/day-20110616.html )今年の5月28日より6月3日までミラノでは、『第7回世界家庭大会』が行われる。世界 各地からカトリックの巡礼者が集い、キリスト教的価値観に基づく家庭のあり方を考えるという大会で、基本的に、巡礼者を、ミラノ全地域の家庭(ボランティア)と修道院などで受け入れるというもの。 

ミラノ教区は世界でもっとも大きな教区で1000以上もの教会がある。巡礼者は10万人といわれているので、各教会が100人を受け入れる計算。各家庭、部屋が無いという人も、子供は数日パロッキアに寝泊りさせ、スペースを作ってほしいと今日言われた。空港での受け入れ、通訳、移動案内など、様々な仕事がボランティアで求められている。今後この動きに関するものも紹介していきたいと思う。 

あなたにとって「家族」とは。 

今の世界は 

混乱していると思います。 
皆、とても忙しそうで、 
開発や、もっと豊かになることに 
とらわれているようです。 
そこにはひどい苦しみがあります。 
家庭や家族との生活には 
ほんのわずかばかりの愛しかないからです。 
子どもたちのための時間も 
お互いのための時間もないありさまです。 
お互いが喜びを分かち合う時間などは 
全くないのです。 
こうして、世界平和の崩壊は 
家庭から始まるのです。 (byマザー・テレサ) 

http://www.chiesadimilano.it/ 
12歳のイエス・キリストが親元を離れ博士達と議論していた絵画はこちら↓ 
http://art.pro.tok2.com/Bible/BYoung/09Doctors/09Doctors.htm