私たちにできること | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。


地震から一日半がすぎて、とりあえず私の親近者とはなんとか間接的にも連絡が取れたけれど、まだまだ連絡が取れずに不安を抱いている方々も未だ多いのではないだろうか。

遠く離れた海外に住み、何をどうしていいのやら、ただただ途方にくれている。

私たちにできることってなんだろう?

ミラノは明日から四旬節。ミラノ以外は既に先週水曜日から四旬節に入っている。

四旬節は、「祈り」、と「節制」と「愛の業」という三点を持って、信仰を問い直す『時』を私たちに与えている。そのうち、「愛の業」は、その対象となる「相手」の存在なしには成り立たない。つまり、私たちが自らの信仰を顧みるためには、自分自身の内面の振り返りと共に、自分と他者とのかかわりの中で、「愛の業」をどのように具体的に実践しているのかが問われる。

そんな時の、遠く離れた母国の天災。

被災者の方々に対し、同様の不安、心配、哀悼の念をぬぐえない。

過去数年に起きた、天災はどれも、発展途上の国での出来事が多く、初期の緊急支援から、中長期にわたる復興支援が共に必要で、諸外国からの支援に頼らざるを得なかった。

それに比べれば、日本は災害対応の経験も豊富なはずだったが、それでも被害は大きいし、避けられないものの大きさを思い知る。

緊急災害時に求められる活動は状況によって大きく変わる。今回は何をどう必要としているのだろう?私たちにできることは?

ただただ、TVやPCにくぎ付けになり、この苦しい状況をながめるばかり。少なくともこの状況下での慰めと希望を神に願い、苦境と惨害から救いへと導いてくださるよう祈るばかりでいる。