昨年から”Italiano per Mamme”という、在ミラノ・外国人マンマのための託児所付きイタリア語教室でのボランティアをしている。教師もベビー・シッターも皆有志。本来ならまだまだイタリア語を勉強しなくてはならない身なのだけれど、ずうずうしくも、スタッフになってしまった!
2年前からアソシエーションとして発足したこの教室。ミラノ市とのコラボで託児所も併設してもらったのだけれど、地域的に生徒は、アラブ系(国籍的には、モロッコ、エジプト、アルジェリア人がいるらしいが、傍からは違いがわからず)と日本人。アラブ人は、基本的に子だくさん。結構就園するまで、家庭で母子べったりの生活をするそうだが、子供たちはほとんど人見知りをしない。逆に日本人の子供たちは、自分の経験でもそうだったが、母親以外の人に馴染めず、敢えて親も子供をシッターに預けて出かけることはしないため、幼稚園の慣らし保育でも、その親離れ(子離れも?!)できない状況はぴか一なのだ!笑 というわけで、やはり託児所でもやはり親離れができず、毎回大変な状況なのだ・・・と発足時から教師軍の友人たちから聞いていた。
イタリアと日本の子育て観はあまりにも違うので、よく彼女たちからは相談を受けたり、まだイタリア語が初歩の初歩の人たちには、私が電話連絡を請け負っていたこともあり、2年目のクラスは、気づいたら巻き込まれていた状況。「もう逃げられないの?」と冗談をいったら、「もう逃がさない」と言われてしまった。笑
そして、今日が仕事はじめだった。(クラスは週2回。水曜日から開始されていた)一応子供たちは、全部で10数人。生後2,3カ月の子から2歳まで。全員集まることはほとんどないのだが、今朝はアラブ人が2人。日本人が5人だった。一人、まだ慣らし保育中でママ離れがかなり困難?!という日本人のお子さんをシッター担当に回された。初めの1時間近くは、もうすべてを拒否し、怒り、自分の靴をぬいで噛みついちゃったり、床にひっくり返ったり大変だった。ちょっと目を離すと、教室入り口に走って行ってしまう。ドアを開けてしまうことはないだろうが、万が一のことを考えて、抱いて教室の奥へ行っても、また逃げられて・・・の繰り返し。しばらく泣かせて様子をみていた。距離をおいてみていたが、なんとなく私の行くところは気になるようだ。抱っこして~と来ては、外を見たいと指示される。私が一方的に声をかけていたら、いくつかの言葉に反応し、返事をするようになったが、まだ2歳未満のため、言葉がはっきりききとれず。最後にはかなり信頼してくれるようになり、一緒に本を読んだ。
自分の子供には、こんなに根気強く付き合えなかったな・・・(今でも・・・汗)。最後はまたね~と手を振ってくれた。笑顔が出るとほっとする。心を開いてくれたかな?という実感。
この微笑み、逆に、こちらの存在そのものを認めてくれるほどの力があるように思える。
いや~、癒されます。与えるつもりが与えられている感じ。
家庭の中での微笑みも惜しまないようにしなくては・・・と思いなおした一日だった。
