先月、銀座コーチングスクールの認定コーチになりました。
実はコーチングに国家資格は無いので、コーチと名乗ればだれでもプロコーチとして活動することができます。
とは言っても依頼がなければ仕事が成り立ちませんので、様々な団体の認定資格を取ることで一定の信用を得てコーチ活動をするのが一般的です。
あの団体は良い、あの団体は悪いなど評判や噂は飛び交っていますが、僕にはまだ分かりません。
銀座コーチングスクールを選んだ理由は、日程的にも金額的にも通いやすかったからです。
他の団体の様子も交えて教えていただきました。
個人の感想としては、得ることが多く有意義だったと感じています。
■ 僕がコーチになった動機
僕は18年間パラグライダーのインストラクターをしてきました。
なぜこの仕事を続けてきたかというと、
「夢を叶えるお手伝いをして、感謝してもらえるのが嬉しかったから」
です。
空を飛びたい!という夢を持っている方がいて、
スクールでレッスンを受けていただいて、
飛べるようになったら
「夢が叶いました!」
と喜んでいただけるんです。
「とのさんと出会って人生が変わりました!」と言ってくれる方もいます。
こんなん言ってもらえるの、めちゃくちゃ嬉しいんですよ。
この気持ちは何となく分かっていただけると思います。
で、
パラグライダーの他にも、誰かの力になって感謝してもらえるやりがいのあるものはないか?
という発想でいろいろ探して、
「コーチング」にたどり着きました。
コーチングって正しく使えれば、確実に物事が前進するし、「やって良かった!」と言ってもらえるものだと思います。
僕自身、コーチングを受けて凄く良かったという実感があります。
しかし
「コーチングやってます。」と言うとよくあるのが、
1、スポーツコーチと間違われる
2、胡散臭い奴、怪しい奴だと思われる
この2つです。 ※ 個人の感想です。
まぁ、僕がパラグライダーのインストラクターをしているので
インストラクター = スポーツコーチ = コーチング
と思われやすいです。
そして、日焼けしていてノリがチャラそうなところが胡散臭く見えるのかもしれません。
まぁ間違ってはいないんですけど 笑
でもこの2つは僕だけじゃなくて、新米コーチにはよくある話なんじゃないかと思っています。
実際僕もコーチングをそう思ってましたし 笑
という訳で、この2点について僕なりの考察をしてみました。
【その1】スポーツコーチと間違われる
・日本ではコーチといえば「スポーツコーチ」
・呼び名が一緒でややこしい
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・日本ではコーチといえば「スポーツコーチ」
アタックNO.1やエースを狙え!などで「はいっ!コーチッ!」と言っている場面が思い浮かびます。
(そんな場面があったかどうか わかりませんが 笑)
野球では「打撃コーチ」に「ピッチングコーチ」
サッカーでも「キーパーコーチ」などがあります。
コーチ = 監督じゃないけどスポーツを教えてくれる人
という認識が日本人にはあります。
監督が責任者で、コーチはその下につく人という感じでしょうか。
コーチは、「指導することにより、選手やチームを育てる人」と思われています。
日本では「コーチ」と言えば「スポーツコーチ」を思い浮かべるかたがほとんどです。
・呼び名が一緒でややこしい
「コーチング」する人を「コーチ」と呼びます。
「(スポーツ)コーチ」が指導することを「コーチング」と呼びます。
ややこしい!! そりゃ同じもんだと思うわ!!
「パラグライダー」でも初心者には「ハンググライダー」との違いを毎回説明しています。
「ハンググライダーは三角形で、ルパンとかキャッツアイとか怪盗キッドがよく乗ってるやつで、パラグライダーはパラシュートみたいな形でホリケンがよくやってるやつね!」
もう何千回この話をしてきたことか 笑
そしてコーチングは呼び名ややこしい問題により
「コーチングって、スポーツコーチみたいな指導のことでしょ」
と思われているのです。
【その2】胡散臭い奴だと思われる
コーチングしてる人って胡散臭いなー怪しいなーって思いません?
実は、僕もそう思っています。笑
いや、コーチングは良いものだと分かっているんですが、コーチングしてる人はどこか胡散臭いし怪しいんですよ。
この胡散臭さの正体を突き止めるべく、考察してみました。
一言で言うと「マルチ商法っぽい」のだと思います。
・コーチングのうたい文句と営業活動
・コーチの階級ピラミッド
・コーチングは効果がわかりにくい
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・コーチングのうたい文句と営業活動
コーチ業を生業とし、収入を生み出さなければならない場合、営業活動をします。
お仕事が無ければ、お金も入って来ません。
営業活動は必要不可欠です。
コーチング営業のうたい文句には以下のようなものがあります。
「夢を叶えるお手伝いをします。」
「あなたの成長をサポートします。」
「行動できないあなたが、行動できるようになります。」
胡散臭いですねー 笑
「夢」「成長」「行動」など。
マルチ商法や怪しいビジネスにありがちなうたい文句がいくつも出てきます。
胡散臭い!
そしてコーチングでやることは、「1時間程の対話」です。
「ありがたいお話しにお金払うの?」
「何か怪しい方向に話がいくんじゃない?」
「お金払ってまで指導して欲しくないし」
この辺の不安を払拭できないまま、「コーチングって素晴らしいんだよ!」って営業活動をしてしまいます。
これは距離を置きたくなりますね 笑
・コーチの階級ピラミッド
という訳で、コーチングの営業をしようにも認知度が低くて、胡散臭いと思われているのでなかなか広がらない。
どこに営業をかけたらいいのでしょう?
コーチングの良さをよく理解している人、、、
そうです。コーチです。
特に芽が出ない新人コーチに対しては営業しやすいですね。
「コーチとして成長するために、コーチングを受けましょう!」
それで立派なプロコーチになって生計が立てられるようになれば、正しい初期投資だったということになります。
ただ、「新米コーチが、コーチ料を支払い、コーチングを受け続けて、一人前のコーチになっていく」というスタイルは、なんだかマルチ商法のそれを想像してしまうんですよね。
たくさん商品買って有料セミナーにも出て、もっと成功してやるぜ!的な 笑
コーチ業の階級ピラミッドみたいなものをイメージしてしまいます。
・コーチングは効果がわかりにくい
パラグライダーのタンデム体験ってのがあるんですよ。
初めての方を乗せて、二人乗りで飛ぶやつです。
得られるものは「空を飛んだ経験」です。
分かりやすい。
そしてコーチング。
得られるものは何でしょう?
コーチングを受けました!って経験だけではダメですよね。
コーチング受けた後は、確かな効果を得られる。
そんな確信が無ければ、受けたく無いと思います。
また、コーチングを受けてみたいと思っても、
・この人のコーチングはどうなのか?
・費用対効果は見合っているのか?
こんな不安も持っているんだろうなと思います。
何をもってコーチを判断するかといえば、
◯◯人を指導
◯◯社の研修を担当
みたいな数字。
あと口コミと評判ですかね。
病院みたいに。
コーチングは効果が得られるかどうか事前に分かりにくいだけに
美容商材や健康食品などに近いイメージがあるのでは無いかと思います。
■ コーチングはダメなのか?
という訳で、散々「コーチング胡散臭い」と言っている訳ですが、それは「コーチングを知らない人からみたら完全に胡散臭いよ」という僕の独断と偏見による考察です。
コーチングが良い効果をもたらすものであることは疑っていません。
アメリカの企業では、重役にコーチをつけるのは良くあることですし、日本でも良さを理解してコーチをつけている人はたくさんいます。
CNNの記事
https://www.cnn.co.jp/business/35024152.html
コーチング技術を取り入れているスポーツコーチやコンサルタントも増えています。
日本にもプロのコーチは沢山いるし、その方達はコーチングに価値を見出しているお客さんから依頼を受け、報酬をいただいています。
きっと顧客から感謝されていることと思います。
うまくいっているプロコーチは、僕のパラグライダーインストラクションと同じ状況にあると思います。
需要と供給があり、満足があり喜びがあり、Win Winの関係ですね。
日本のコーチ市場で問題があるとしたら、
コーチ業一本で独立しようとした方が、なんとか顧客を増やそうと営業活動をし、「コーチングは胡散臭い」との認識が広まりつつあること。
だと思います。
どうしたら自分が感謝されるコーチになれるのか。
コーチングを受けて考えたいと思います。