「仮面のロマネスク」原曲情報 | 月と音の丘の放送局

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宝塚歌劇の使用楽曲を紹介しているサイト「月と音の丘の仲間たち」のブログです。
音楽に関することを中心に思ったことを書いていけたらいいなと思います。

そして本日の記事2つ目は一昨日「仮面のロマネスク」の初演の映像を見返した時のお話。
「仮面のロマネスク」は1997年雪組初演ですが、東京公演を観劇してまして。
高嶺さんのサヨナラ公演でしたが、とにかく主演の2人(高嶺さんと花總さん)が美しかった・・・。
今回あーさ主演で再演されるので、原曲の捜索活動も兼ねて久々に見ました。
最初だけみたり、最後だけみたり、一部分だけみたりは時たましてましたが、通しで見るのはたぶん生で観劇した時以来。
観劇当時は高校生でしたが、色々懐かしいと思いながら見ました。

私が気になっていたのは舞台後半の仮面舞踏会の曲。
ヴァルモンがメルトゥイユの方を選びトゥールベル夫人が精神的に壊れてしまう、という場面で流れている舞踏会の曲が好きで。
原曲ありそうだけど手掛かりなしでわからんと当時もやもやしてたことを思い出し、SoundHound君を召喚してチェックしました。

結論から言うと、この舞踏会の曲は宝塚オリジナルのようです。
SoundHoundに2回通しで聞かせたけど全く反応しませんでしたし、JASRACの検索で「仮面のロマネスク」で調べると

仮面舞踏会/仮面のロマネスク 寺田瀧雄

というデータが出てきます。
試聴とかはできないからわからないけど、たぶんこれっぽいです。
寺田先生、いい曲書くな~。

その他、とりあえずダンスシーンではSoundHoundに聞かせながら見ていたのですが、本命の舞踏会とは全然別の曲が原曲ありであることがわかりました。
それがこちら。

抒情小曲集第5番 Op.54-3「小人の行進」/グリーグ

場面でいうと第1場C、小間使いに扮した83期初舞台生が掃除をする場面で使われてます。
男役はモップ掛け、娘役はトレイを手に踊る場面です。
SoundHound君、他では沈黙でしたが、ここだけめっちゃ反応。
ここか、ここでか、と思いました。

まぁでも柴田先生たまにこういうことをしますよね。
大地真央さんのお披露目の「情熱のバルセロナ」でも2人が出会う舞踏会の場面の曲がクラシックで原曲ありですし。
私自身がそんなにクラシックに詳しいわけではないので、SoundHoundがなかったらわからないままでしたが。

初演しか見てないので大空さんの宙組版や明日海さんの花組版で使われていたかどうかは不明です。
本筋とは直接関係のない、初舞台生用のシーンって感じなので初演だけなのかも?
今度のあーさの全ツバージョンではこの場面はあるのでしょうか?

 

20240411追記
その後、2012年宙組版、2016年~17年花組版の映像を確認しました。
掃除の場面はやはり初舞台生用につくられた場面だったみたいで再演ではカットされてました。
なのでこちらは初演でのみ使用されている楽曲となります。

それとは別にダンスニ-が公園でセシルに歌う外国語の曲(ケファロ~♪ってやつ)の原曲がわかりました。

歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」より"Che faro senza Euridice(エウリディーチェを失って)"/Christoph Willibald Gluck 

こちらは再演も含まれて全バージョンで使用されており、今度の雪組全ツでも縣さんと華純さんが歌ってます。(スカステの稽古場映像でがっつり映ってました)