810200 ABU ambassadeur 6600C | ガラパゴス雷魚マンの釣りブログ

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雷魚釣りを主軸とした釣りブログです。軸はブレませんが釣りからは程遠い読者置いてけぼりのオナニーショー展開中。

三寒四温ですね。私の主戦場は朝のみ。今朝の気温-2℃。家を出た瞬間から釣りではなく春を探しに行く感じでフィールドへ。

とりあえずこないだ作ったフロッグのスイムテストをして10分でガイドが凍って本日終了。

だけれどももやりともしない冬の水面ではなく、少し生命感は感じられたかなー。

梅も咲いたし菜の花も咲いたので着々と春は近づいてきていますね(^^)


さて。本日はコチラ。



810200。オールドアブの集大成とも言うべき通称「黒ベロ」の6600C。

サムバー式クラッチを初めて搭載した77年から4年後に登場したこのリール。

81年といえば既にパーミングカップの6500CAは売っていたのにキャスコンカップを採用している不思議なモデル。正常進化の時系列で行くならばこのリールは6600CAとしてリリースされて左カップはパーミングカップでも良かったのではないか?と思います。

もっとも5000番シリーズの5600CAはバッチリパーミングカップでサムバー式クラッチシステム。

6600CAは存在していたのか?の話しに発展しそうですが、私は無いんじゃないかなーと思っています。(今時点での知識の浅さも含め)

ああ、近年出た6600CAファクトリーチューンはもちろん除外です。

だいたい普段ならコレに関して適当な仮説を立てて私なりの検証をするところですが、ちょっとこのリールに関してはその仮説が一人歩きすると面倒くさいのでやめておきます。


いや、やるか(^^)


【妄想】

ルーツは恐らく6500C鍋カップにあるのではないかと思います。カップはプッシュ式クラッチの切りカギがあるか無いかで共通。パーミングモデルとの比較はギヤも含めてフレームとレベルワインダー周り以外はほぼ別物。時代はパーミングカップの幕開け期。主流である5000番シリーズはベロ+パーミングカップのモデルを投入している。

当時の売れ線はパーミングカップであり5000番。

マズイ。5000番の鍋カップは余っちゃうぞ。

そうだ!6000番で適当に作って在庫一掃だ!

ここで黒鍋6500C投入。

いかん!6500CAが競合して黒鍋が全然売れん!

ならばベロクラッチだ!6000番のベロクラッチが欲しければパーミングカップの選択肢を取れない戦略だ!

【妄想終わり】

なーんて当時の上層部が考えてたら面白いな。なんて(^^)


とはいえ現存するこの不思議な6600C。はてさてどんなリールなんでしょう。


基本的にはフレームにベロが付いてメカプレートのクラッチの構造が変わった6500Cって感じです。


赤ベロと1番違うのが戻りバネの位置変更。左カップのフレームに引っ掛けていたバネを右カップに移動しました。


せっかくなので赤ベロのメカプレートと比較。

右が黒ベロ。左が赤ベロです。

ペロッと飛び出しているクラッチを押し込むパーツ。ここの真ん中に穴を開けてバネを引っ掛けたのが黒ベロ。これによってサムバーから横に飛び出すピンは2本から1本に簡素化。割れのリスクは半減。簡単に外れる赤ベロのバネとは違い、クラッチスプリングの下にセットした黒ベロのバネは、カップを開けた時にビョンと飛んで行く心配もない。利便性とコストカットを両立した良い進化と言えますね。


プレートの形状自体は穴以外は同じに見えます。

変わらない為の変化を進化と言うのでしょう。


ついでにプッシュ式クラッチとも並べてみました。

ほぼ共通部品で構成する辺りはさすがだと思います。個人的に好きなのはプッシュボタン式。儀式的なワンアクションは苦ではありません。


あれ?綺麗なリールなんだけどズレてますね。擦れは少ないのにな。


ベアリングが1個現代の物に交換されています。

もう一つはABU刻印。黒鍋と同じタイプです。


Eリングもちょっと怪しい。緑のフェルトも入ってましたが、ブロンズベアリングではないので不要。

黒ベロにはフェルト入り?まさかね。


赤ベロは割れるけど黒ベロは割れないとよく聞きますが、なんでなのかは良く分かりません。素材違い?


フットナンバーは810200。角形4本爪スタードラグは80年だけだと思ってましたが、81年にも。余ってたんですかね?


怪しいパーツはひとまとめにしてメモしてパーツボックスへ。

私のリールは基本、ベアリングからブレーキブロック、フレームやハンドルなど全ての部品をオリジナル(入手した時の状態)に戻せるようにしてメンテナンスやカスタムをしています。

例え年式の整合性が取れてない物であっても、その部品の意図や刻んできた歴史は分かるようにと心がけているのです。

単純に貧乏性。ままま。


フェイスデカールはおろかABUの刻印すら何もない黒ベロ。ここは黒鍋と全く一緒。キャスコンモデルならば黒銀の6600Cデカールが貼ってあっても案としてはアリだと思いますが、パーミングモデル宜しくリムデカールをあつらえたのは何故か?ナベ5000には刻印位置にフェイスデカールが貼ってあります。6000番になるとラインアラームが付くからデカールが干渉する?

いくらでも仮説が立ちますね(^^)

この頃だとガルシア社との関係なんかも調べたらまた別角度での見え方があるかも知れません。


BUILT BY〜刻印が入るので筆記体の黒金ハイスピードは下へ。ここも黒鍋と同じ。


赤ベロと並べて。

好みは赤ベロ。パーツ構成の良さは黒ベロ。そんな印象です。


そうだ。先に触れた6600CA。私は無いと思っていますが作るとしたらどうやれば?と考えていたのでメモ。

1. 6500CAと5600CAと6600Cを用意する。

2. 6500CAから左カップとスプール

3. 5600CAから右カップとメカプレート、ギヤ一式

4. 6600Cのフレームに組む

5. 組み立てたら6600CA出来上がり

お金はかかるけど難しい事なく作れそうですね。


黒ベロフレームが手に入ればやってみたいカスタムリールかも。

ファクトリーチューンでやられてしまったからいっそ6600ストライパーなんて境地も面白い?

黒ベロフレームが極端に入手しにくい問題を解決するのは3Dプリンター?

そんな未来の楽しみも良いですね(^^)


妄想掻き立てまくる黒ベロ6600C。


そんな魅力も人気のファクターかも知れません。