無庵日録 (1152) 環境と遺伝子 | 無庵日録

無庵日録

 会津八一先生の「学規」を規範としたい。▲ふかくこの生を愛すべし▲かへりみて己を知るべし▲学芸を以って性を養うべし▲日々新面目あるべし

2024/04/17

 人間は多分に人間が造った環境で存在している。つまり従順な遺伝子がONされた状態である。一方それをOFFさせて優性良性か劣性悪性の遺伝子をONさせる比率もある。つまり人類社会は環境従順型と非環境型の構成で成り立っている。

 

 中国に孟母三遷という生存環境を選択する観方がある。観方によれば現在の従順遺伝子をOFF、優性良性または劣性悪性遺伝子をONしてゆく生き方である。問題は如何なる<心の持ち方>によって行動してゆくかであろう。

 

 人類が戦争を廃絶出来ない原因について「切に思うことは必ず遂ぐるなり」という道元禅師の言葉を思ってしまう。戦争志向か平和志向か、それは人間の心の持ち方に尽きる気がする。人類は従順型遺伝子の存在によって戦争を起している気がする。

 

 人類に課せられた従順型の遺伝子の働きをどう受けとめるか。

<心という意識の持ち方>を真剣に追究するには何が欠けているのであろう。老境の自分には原因が分かっても対策出来ない問題を学びたい思いがある。