初めましての方はこちらもどうぞ♪ 花 自己紹介①:娘のことについて

 

バイリンガル育児を始めるきっかけをお話する前に 

わたしのことを少しお話したいと思います。

 

 

そもそもSmileに対して

バイリンガル育児を始めたのも、ある想いがあったから。

 

 

言語習得理論に、

情意フィルターという考え方があるのをご存知でしょうか?

 

 

簡単に言ってしまえば、

言語に対する見えない「壁」。

 

 

「苦手意識」に近いかもしれません。

 

 

幼少期に「英語の喪失」を経験したことで、

わたしにとって英語は つい最近まで

「心地のよい言葉」ではありませんでした。

 

 

そういう経験から、

Smileにとって英語が

「心地のよい言葉」になってくれたらいいなぁ という想いがあったのです。

 

 

 情意フィルターについて花 心地のよい言葉とは

 

 

今回は、

わたしの「英語が消えちゃった!?」経験をお話したいと思います。

 

 

わたしが生まれてから すぐ、

父親の転勤で家族全員で

アメリカに移住することになります。

 

 

そのとき姉2人は 4歳。わたしは生後3ヶ月。

 

 

アメリカの生活に5年半 

どっぷり浸かった姉たちは、

いわゆる「帰国子女」。年齢は9歳半でした。

 

 

日本帰国後、感覚もアメリカンなまま、

日本の公立小学校へ編入します。

 

 

登校初日は、

ブレスレットやネックレスを着けて行くなど、

母にとっては冷や汗ものだったようです笑い泣き

 

 

そして授業についていくのも、

日本の生活に慣れるのにも大変だったようです。

 

 

でも社交的で明るい性格というのもあり、

何とか乗り切ったという感じです。

 

 

一方のわたしですが、

自分のことを「帰国子女」と思ったことはありません。

 

 

理由は 英語を流暢に話せなかったから。

 

 

「帰国子女」と言うと、

決まったように返ってくる

「英語ペラペラなんでしょ?」という台詞。

 

 

帰国してすぐ英語を忘れてしまった

わたしにとっては、

英語は苦手な言葉

 

 

そう言われる度に適当にごまかしていました。

 

 

生まれてすぐアメリカに移り住んだのに 

なんで忘れてしまったのでしょうか?

 

 

理由は簡単。

日本帰国後のことを考えて、

 

 

母親が家庭内は

日本語だけにしていたのと、

 

 

まだ読み書きができなかったから。

 

 

言っていることは分かるし、簡単な返事はできる。

でも読めるのは、

「cat、bat」のような3文字だけ。

 

 

今の娘のように読めていたら、

まだ維持も難しくなかったかもしれない。

 

 

でも音だけの言語習得は、

覚えるのも抜けるのも本当に速いのです。

 

 

もちろん家庭の外では英語環境

姉たちは公立の小学校へ通い、

わたしはモンテッソーリのプリスクールに通っていました。

 

 

あのままアメリカに住んでいたら、

バイリンガルになっていたかもしれませんが、

 

 

日本へ帰国と同時に、

家庭の中も外も日本語環境

 

 

英語は みるみる抜け落ちていき、

6歳前のわたしでもはっきりと分かるほどでした。

 

 

 

「英語が失くなっちゃう!」というのは 

当時のわたしにとっては 

とても怖いことでした。

 

 

本当にものの数ヶ月でどんどん抜け落ちていく。

 

昨日 発音できていた音が、

今日 発音できなくなるんです。

 

 

一年もすると、

「言ってることは分かるけど、言葉が出てこない」という状態に。

 

 

アメリカの大学で

言語学と音声学を学んだ母親は、

わたしが英語を忘れないように

 

英語で語り掛けをしたり、

お風呂の中で英語の歌を歌ったり、

英語を話す環境を積極的に作ってくれました。

 

 

でも、当時のわたしにとってみれば、

 

(アメリカにいるときは日本語だったのに) 何でいきなり英語で話すの?」

 

「日本にいるのに何で英語つかうの?」と完全に英語拒否。

 

 

「分かるけど、言葉が出て来ない」というのと、

「お母さんとは日本語」

という意識が強かったんでしょうね。

 

 

そのときの わたしの情意フィルターは、

この上なく厚かったに違いありません。

 

 

 

姉2人は お互いに英語を話していたけど、

わたしは そんな姉たちを横目で見ているだけ。

 

 

そのうち、

英語は「心地のよい言葉」じゃなくなってしまいました。

自分から英語を話すことがなくなったのも この頃です。

 

 

日本の生活にすっかり溶け込むにつれ、

アメリカと英語はすっかり遠い存在に。

 

 

次回は、中高生のときの 

わたしと英語の関わりについてお話します。

 

 

右差し「自己紹介③:英語は得意科目?」につづく。