売上目標をどう決めるか | 「儲け」のためにできること

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皆様の会社では、年間の売上目標をどのように決めていますか?
最近、顧問先の社長からご相談いただいたケースを2つ紹介します。
皆様ならどうしますか?

【ケース1】
製造業向け設備を自社開発している会社。
社長「今年、新たな製品を開発すると話していたじゃないですか。
設備総額5,000万もかかることになりました。
それなのに、海外の売れ行きが急に悪くなり、
見込んでいた取引がなくなってしまい
製品を作っても販売する目途がつかないんです、困りました」

そのうえで、社長からの質問は「設備の支出があるから、
来年の売上目標は今年の目標にいくら足せばよいか」ということでした。


工藤「設備の分があるから目標を上げるとかは考えないほうが良いと思います」
理由は以下の通り
①    5,000万は痛手だが、売れる目途がつかないのに売上目標が増えるのは酷
私が社員なら反感を持つ。
②売上目標は、稼ぎたい利益から逆算して決めるべきである。
 現状の売上とのギャップが大きかったら顧客の状況を踏まえて
「5年後に○億目指そう」というステップが必要。
良い年もあれば悪い年もある

【ケース2】
個人宅向けに商品の定期販売を行っている会社。
宅配のパートさんが主力の会社です。
5つの市にそれぞれ支店があり、営業に力を入れて売上を伸ばしてきました。
新規契約が増えている支店もあれば、契約数が横ばいの支店もあります。
毎年売上は増えているが、利益はそんなに増えていません。
社長から「SMCさんが言うように、
これからは利益を増やさないといけないと思うのですが、
今まではとにかく売上を増やす!とやってきたので、
どうしたらいいのか分からなくて…」と相談がありました。

工藤「支店(エリア)ごとに状況が異なるので、
支店を3つに分類分けして目標を変えてはいかがですか」
・売上が増えている「販売強化店」:目標は新規契約数。人を集中。
・売上が横ばい「安定店」:目標は契約数の維持、客単価の増加。
・売上が減っている「効率化店」:目標は契約減少率目標、宅配コースの効率化。
従業員数を契約数に合わせ、かつ効率化を図る。

いずれのケースにせよ、大切なのは
決めた目標を達成するための方法論を決めることです。
目標と方法論の決定→社長の決定責任
決めた方法の実行→社員の実行責任
の両輪が回って初めて目標は達成されます。

この回答が正解というわけではありませんが、
目標を考える際のヒントになれば幸いです。

 

担当:工藤 正悟