2011年3月11日の東日本大震災から8年。
被災地では、高速道路や線路などインフラや住宅地では復旧しているところもありますが、福島第一原発事故の影響や復旧に要する時間や予算は、政府が報じていた甘い見通しがいかに根拠もないものかを証明するような8年でした。
単なる災害とは異なり、事故で原子炉を損傷して燃料が露出状態により、人が近寄れないほど強力な放射線量と、臨界状態(コントロールできなければ爆発)を引き起こさないように冷却水を放射しながらの中で行われる廃炉作業は、通常の廃炉作業でさえ軽く40年以上は掛かると云われていますから、どれくらい要するのかは実は誰も予測できないのでは?と思いますが、政府はそんな事は言わずに、楽観的な見解だけを報じるのでしょうけど。
もっとも、既に計画通りに進んでいないのは明らかですから、政府も政治家も被災地から避難している5万人もの住民に対して、早期に復旧が進むような期待を持たせる印象を受ける、ともすると無責任にも思える発表内容には違和感を覚えます。
子どもを持つ家庭なら、子どもの進学時期も考えながら生活を組み立てますから、1年2年ならまだしも8年は長すぎます。
そんな事が、復旧しても元の居住地に戻らず、避難先や転居先での生活を基盤とする家庭が少なくないというのが現実的な選択肢なのでしょう。
高齢者・独居世帯も同様で、医療機関や公共施設、買い物に不便な地域での生活には不安しかないでしょうし、日常生活にも支障が生じます。
インフラやハコモノの整備は、傍から見ても分かりやすい反面、それだけで復旧・復興が完結する訳ではなく、そこがスタートですから、住民が安心して生活できる環境づくりはこれからまだまだ続くのでしょう。
事故・災害のリスクは最大・最悪の事態を想定、いかにそのリスクを回避するか、最低限の損害・損失で済ませられるかの判断が、命や財産を守れるかどうかに関わってきます。
今でも福島第一原発は、電源が喪失したり水の供給が途絶えたりすると、原子炉は再び暴走するリスクを持っている事は忘れてはいけないのです。
原発事故は、一時的に放射線の放出を大量の汚染水と引き換えに抑えているだけで、事故は収束しているのではなくまだ事故処理の途中なのですから。
私たち国民は、政府や政治家の動向をしっかり見聞きした上で、多額の税金を投入して行われている数多くの復旧・復興事業のチェックと評価をする必要と責任があります。