日本では、1人1日当たりごはん茶碗一杯分の食品が食べられずに(食べられるのに)捨てられている現在年間で646万トンものいわゆる食品ロスが問題となっています。
昨年来、スーパーマーケットやコンビニエンスストアによる恵方幕の大量発注・大量廃棄や。本部からFC店舗に発注ノルマを課せられたり、店長やオーナーがパート・アルバイトにも購入を半ば強制的にさせられたりといった事も話題になり、パワハラも含めて問題がある事を知るようになった事は記憶に残っている方も多いでしょう。
そこで、無理に多めに作って余らせるくらいなら、最初から販売量を抑えて在庫は全て売り切りします、と宣言するスーパーマーケットが出るくらい、フードロスへの理解や周知が少しずつ増えてきているところです。
メーカーとしては、大量に販売する為には大量に作らなければいけませんが、作りすぎて余ってしまうと販売できずに処分しなければならないというジレンマがあります。
小売店業界側からの要請?もあって、メーカーは賞味期限の3分の1ルールを行っていますが、これにより出荷できないメーカーや問屋の滞留食品は食品としての品質には何も問題がないのにかかわらず、本来の販売ルートには乗らずに、廃棄や家畜・養殖飼料として処分・流用されています。
食べ残しや傷んでしまって食料に適さない食品と、滞留した在庫処分品を同じように食品ロスとするのかは考え方次第なのですが、多めに製造・多めに発注・在庫は処分してもOKいう流れは、本来消費する以上の物流コストや、運搬時に発生するCO2排出量など様々な影響がある事は明らかです。
それらを一つでも解決する事で、生産・流通・物流に関わる人たちの働き方改革も出来るのでは?なんて事も考える今日この頃。
メーカーとしては、食品ロスがあまりにも多いと公表されると、企業イメージにネガティブな影響があると懸念して、食品ロスを公表したがらないようですが、SDGsの「つくる責任つかう責任」を考慮した、持続可能な企業活動を考えると、個人的には流通や物流も含めて責任ある活動をしていると公開した方が、株主や消費者から評価は上がると思います。
また、外資系企業を始め一部のメーカーなどでは行っている賞味期限が近くなり出荷しない滞留在庫や不良在庫品を、慈善活動やフードバンクなどに寄付をする“フードドライブ”が少しずつ増えてきましたが、それを後押しするように、フードバンクへの寄付が、一定条件を満たせば全額損金算入が可能になりました。
国税庁WEBサイト フードバンクへ食品を提供した場合の取扱い
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hojin/20/11.htm
個人の消費者が、家庭での買いすぎで食べずに廃棄する食品を減らすというのも重要ですが、メーカーや工場でのフードロス削減の取り組みが進んで、大量生産・大量流通・大量廃棄という流れから生み出されてしまう食品ロスの構造が変わっていくといいですね。