Martha & The Vandellas / Dancing in The Street | のらくろの人生いろいろ

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カルト団体による集団ストーカーの組織的嫌がらせに負けないよう、日々つとめています。

雑誌やムックなどでの
ポップスの名曲トップ10なんかの企画では
たいがいロネッツのビー・マイ・ベイビーが
1位になってるんですが、
自分だったら名曲の1位に推薦するのはこの曲、
マーサ&バンデラズのダンシング・イン・ザ・ストリートです。
1964年に全米2位にまで上がりました。

 

 

マーサ・リーブスのパンチあるボーカルに、
緊張感のある白熱した演奏と、
賑やかなコーラスがエキサイティングに盛り上げる、
奇跡のような一曲。

グループはこの曲が大ヒットした後、
メンバーチェンジを繰り返し、
人気も下降に。
70年代にはマーサはソロ歌手に転向。

最近全盛期を支えたコーラスのメンバーが、
懐メロショーで活躍しているのを
YouTubeで発見しました。
ロザリンとアネッタが
別にリードボーカルを雇って
オリジナル・バンデラスとして
過去の名曲を歌っています。

 

 


ソプラノ担当のロザリン(左の人)は
半世紀たってブランクも長いし、
すっかり太ってしまい、
踊りも忘れて普通のおばさんのようですが、
声は思ったほど衰えていません。
現役バリバリの頃に及ばないのは当然ですが、
別に活動しているマーサの歌が
悲惨になっていることを思えば、
こちらは見ていて楽しい。


また、この曲は実にいろんな人がカバーしています。
そんな中でも有名なのが、
ミックジャガーとデビッドボウイの歌。

 

 


カーペンターズのカレンは当時、
ドラム叩きながら歌っていたようです。

 

 


ヴァン・ヘイレン。

 

 


WHO

 

 


グレイトフル・デッド

 

 


キンクス

 

 

 

ママス&パパス

 

 


天使にラブソングを

 

 


オーストラリアのヒューマン・ネイチャー。
フォー・トップスの有名なダンスも取り入れて、
楽しいビデオです。

 

 


他にもいろんな人がカバーしています。

どれも素晴らしいですが、
残念ながらマーサとバンデラスのオリジナルに
かなうものは一曲もありません。(個人的見解)
また、彼女たちのライブなどでも
スタジオでレコーディングしたものを
超える演奏はありません、たぶん。
まさに会心の一撃と言いたい。

今回いろいろと聴いて分かったのは
マーサとバンデラスという
グループの主役は
力強いリード・ボーカルのマーサだったとしても、
ソプラノのロザリンが醸しだしていた
明るく元気で楽天的な雰囲気が
実は大変重要だったのではないかということ。
メンバーチェンジのたびに
コーラスがつまらなくなっているのが
すべてを物語っています。

マーサがバックコーラスなんて、
誰でもいいのよという見解だったとすれば
仲間割れも当然おこるわけで、
そんなところからグループ内で
抗争が勃発してしまうのは
残念でしかたがありません。

ロザリンは特に歌手になりたかったわけではなく、
大家族の家計を支えるために週末だけバンデラスを
やっていたようで、
雑事を何もかもやってるマーサにすれば、
イライラするようなこともあったのかも
しれません。

彼女たちが下積みで、
マービン・ゲイのバックコーラスで
バスツアーに出かけるときなど、
銃で襲撃されることもあったようで、
生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされ、
大変恐かったそうです。
当時は黒人差別が激しかったのです。

また、モータウンのあるデトロイトは
自動車産業で繁栄していましたが、
同時に暴動もよく起こる場所で、
資本主義社会にありがちな
問題をはらんでいました。

そういう状況下であったことを考えると、
彼女たちが抑圧からの解放を高らかに歌わずには
いられなかったのも納得がいきます。
この曲はモータウン、ソウルのみならず、
ポップスの名曲として
今なお音楽の歴史に輝きをはなっています。

素晴らしいです。


さあ、皆さんも街に出て、高らかに主張しましょう!

この曲はアメリカではcivilright anthemという扱いをされています。

人としての当然の権利は主張しましょう。


ちなみに作者のマービンが最初にこの曲をデモで歌ったときは、
なんと優しいバラードだったそうです。
今となっては考えられない。