ポカミスセミナーでベテランのミスに苦労している、どうしたらいいのかとの相談を受けました。
ベテランは長い経歴から独自の作業スタイルが身にしみついています。それが理にかなった「技」であればそれを解析し「手本」としてマニュアル化してもいいのでしょう。困るのはその対極にある悪いスタイルです。
多いのがマネージャーよりも業務経歴が長く、やり方について注意でもしようものなら「昔からこのスタイルでやってきたんだ、何が悪い!」とくってかかります。
経営層もその特性を分かっているのでしょう。製造部門でやらせるとコアにまで影響が及び不良品の山になってしまう、その点、物流に置いておいた方が被害は少ないだろうくらいに考えそのままにします。
困り果てるのは物流部門のマネージャーです。
このセミナーで物流ミスをおこした時の損失額を計算してもらいました。想定計算ですが大雑把なものですが多い方は十数万円という額をはじき出しました。その通り、日常的に起こるミスでも事後処理でかかる費用を積み上げると驚くばかりの金額になることが分かります。
本題に戻ります。
ベテランのミスはどんな理由で起こすのでしょう?
一つ目は手抜きがあります。慣れからくる手順抜きともいえます。作業の視点から終了までを長くやっていると肝心なチェックを入れるべきところもとばしてしまうのも何とも思わなくなるのかもしれません。
あるいは二つ目に思い込みというのもあります。いつも通りやっているから間違いなしと考えてしまい十分な注意を払わず数や品目を違ってしまうこともあります。
三つ目に変な癖が付いていることもあります。意識せずに体が動き誤ったパターンを行い続けることがあります。
そのほかにも多くの癖のようなものがあります。そして年数を経ているという変な自負を持っています。経験の浅い人や目下の人よりも自分は多くのことをやっているので優れていると考えます。注意でもされようものなら横を向いてしまったり食ってかかってきます。
しかし、ミスは現実に起こっているのです。
こんな場合、データで検証することも一つの方法です。
5W!H、すなわち「いつ、誰が、どこで、何を、なぜ、どのように」ミスをおこしているのいか、事実を洗い出します。ミスは人間特性からくるものが多いはずです。そうすると人の要因であれば「だれが」というところに由来する部分もわかるでしょう。誰がに付随する「いつ、どこで、何を、なぜ、どのように」をとくていしていくことができます。
ここからは「なぜ、なぜ、なぜ・・・・」の繰り返しです。真因に迫れば対策案にも迫れます。
ここからは「しくみづくり」です。
新人でも間違いなくできる「しくみづくり」とはよく言われます。それならばベテランでも間違いなくできる「しくみづくり」もあるはずです。
手順抜きや思い込みを許さないしくみづくりです。
新人に対応するミス防止策作りとベテランのミスを防止する仕組みづくりの作成手順は同じなのです。
あとは経営者の物流ならミスをおこしてもそんなに影響はないだろうという考えも是正しておきたいところです。
今日のキーワード
”ミス削減の手順はそう変わらない”