何事も経験を積み重ねることは財産になります。経験を積み重ねることでより高いレベルに挑戦する力も付いてきます。反面、経験することによって現状維持で良しとする思考、すなわち、前に進む力をおさえる”おもし”的な力学が働くこともあるようです。
先日、ある方からお聞きした話です。
「マネージャー教育と現場改善チームの育成を並行してやってきました。ここにきて両グループの進捗度に差があるようです。現場改善チームはどんどん前に向かって進もうという何かが充満してきました。他方、マネージャーは時間がいくら進んでも伸びしろが少ないようなんです。明らかに経験がそうさせているようなんです。」
さて、この方は何を読み取っているのでしょう。
マネージャークラスともなれば多くの経験を積んできています。前に進もうとする時に「こうやってうまくいかなかった。多分、今度も・・・。」「どうせやれっこない。」など”おもし”で自分たちの思考回路をふさぐものを持っているようです。
経験を積んだベテランにこそ新しいことに挑戦する勇気が求められると言うことをお聞きしました。
多分、思考回路をリニューアルするのは困難を極めるでしょう。しかし、組織の中でマネージャーが積極的でなければ部下の改善チームもいずれ前に進もうとする力が押さえ込まれるでしょう。
ここは大胆な思考回路の切り替え策を講じたいところでしょう。次にお会いしたときにどうやったかをお聞きしたいと思います。
今日のキーワード
”進む力より止める力が強くなりやすい”