10月9日は「トラックの日」、全日本トラック協会が平成4年から定め営業用トラックの活動を社会にアピールしています。もちろん、10(ト)と9(ク)をひっかけて「トラック」としたものです。
今日は「絞れるコストにも、限界があります。」との新聞全面広告が掲載されています。
燃料価格の高騰ほか、さまざまなコスト増要因でトラック運送業界が危機的状況に置かれていることを訴えかけています。国内貨物輸送の分担率9割、ここがたち行かなくなるとくらしや経済が止まってしまう、これからも「常に安心な物流サービスを提供つづける」、ご理解をお願いしますという意見広告です。
戦後の復興期と時期を同じくして広く登場してきたトラック輸送、鉄道貨物の取扱駅の減少、急速なジャストインタイム的輸配送リードタイム短縮化という社会的要望など異常な時間価値追求などで膨らんできたトラック貨物輸送です。
この間、道路網も網の目のように張り巡らされてきました。自動車産業の発展もめざましいものがあります。一時代をトラック輸送が担ってきたのも否めません。
このようなトラックの拡大の中で、参入規制の緩和でどんどん参入業者も増えてきました。荷主にとっては増えれば増えるほど選べるメリットが出てきます。運賃は安く、サービスは高くという前提で選ぶのも自由になりました。トラック業者はその中での競争が強いられます、この間切磋琢磨しいろいろな努力が積み重ねられてきたのは否定できません。
さて、もう絞れるコストはないのでしょうか?
トラック車輌、燃料油脂費、運転手などの人件費、稼働率、積載率、実車率等々、コストに響く要因はたくさんあります。
物流を担う人たちに求められるのは荷主であろうと運送業であれ、しっかりとコスト構造を理解し無理のない無駄のないムラのないしくみを考える、そして作り続けることでしょう。
今一度、社会の公器としての物流を物流業も荷主も消費者もじっくりと考えることがあってもいいのでないでしょうか。
今日のキーワード
”経済の縮図、トラックから日本を考えることも”