ヤシノミ洗剤を製造している会社「サラヤ」をご存じの方は多いのでないでしょうか。消毒用洗剤を使っている方もいるのでないでしょうか。
今日は朝日の私の視点欄にサラヤ社長、更家 悠介さんの記事がありました。
題して「◆生物多様性 野生生物保護に企業も貢献を」とするものです。
同氏が本年、ドイツでの生物多様性条約第9回締約国会議に主席、すなわち初めて産業界が参加、「ビジネスと生物多様性イニシアチブ」の7つの基準に署名したことから書き始めています。基準は「企業の環境管理システムに生物多様性保全を組み込み、指標を作成する」などが内容だそうです。
地球温暖化に目を向ける企業が多い中でなぜ、生物多様性かについてが記されています。
創業者が手洗い石けんを戦後まもなく大阪市でせいぞうすることから始まったのが企業活動です。そして、石油系合成洗剤で河川や湖沼が汚染されている状況を何とかしようと71年にヤシノミを使った植物性洗剤を手がけました。環境に優しい商品を作っているという自負も芽生えました。
ところがアウトプット側の論理ではこれで良かったのでしょうが、インプット側(源流側の問題があることに気づくのです。源流のマレーシアやボルネオではヤシノミが使われるということで熱帯樹林が椰子の実畑に変わっていたのです。
そうゾウやオランウータンの住み家が減って生息にも大きな影響を与えていることに社長も気づくのです。そこから同社のボルネオ保全とラストの設立と関わりが出てきたようです。失われた熱帯樹林をつなぎ緑の回廊をつくる活動が始まるのです。
締めくくりに「商品が環境に優しいだけでなく、原料が生物に驚異を与えていないか調べて、可能な限り手を打つことが求められていると思う。すべてを満足させることは不可能だと思うが、一歩ずつ進めたい。」としています。
トウモロコシやサトウキビによるバイオエタノールについてもこんな視点も必用なのでしょうね。
サラヤの環境への取り組みは下記URLで。
今日のキーワード
”アウトプット視点だけでなくインプット側の視点も”