「カイゼン活動」 | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 今日の朝日新聞のトップ記事。「トヨタ、カイゼンに残業代  業務と認定 上限撤廃」という見出しです。

 生産現場の従業員が勤務時間外に取り組む「カイゼン活動」について、残業代を全額支払うというものです。今までは2時間を上限としていたものを撤廃することにしたものです。

 「カイゼン活動」は自主的なものか業務かというところを「業務」と認定すると記事は伝えています。この「業務」と位置づけるのは、生産現場の従業員がグループ単位で改善提案に取り組むQCサークル活動です。この活動で話し合ったり出し合った提案内容をまとめる作業などで負担がかかっているものを「業務」と位置づけたようです。QCサークル活動は「同じ職場内で、品質管理活動を、自主的に行う小グループのこと」で毎日の職場の問題点を自分たちで分析し、対策し、解決しようとするグループを自主的に運営する活動です。

 本来は直接的な成果のみを求めるのでなく「人材育成」や「明るい職場づくり」というキーワードがあり人間関係構築の手段ととらえているところにもポイントがあります。

 ただ、昔のようなひとかたまりの従業員構成ではなく正社員や臨時工、派遣社員、請負社員など日本の雇用形態が変わってきた今日、昔のままではいかない面も多くあります。人間関係づくりにもひとつもふたつも工夫が必要になっているのも事実です。

 物流分野の「カイゼン活動」は生産現場のように日々、平準化に近い形で進むことはない日々の時間配分の中で行われます。その点では時間内で行うことも可能であるとも言えます。むしろ早く終わったときに時間を自分たちの働く環境をよくするためにいろいろ活動を行うことも可能でないでしょうか。まずカイゼンというより「楽にたのしく」できるようにというところからスタートすることをお勧めします。

今日のキーワード

“どうする?カイゼン”