多種多回 | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 まよめて作ればコストが安上がりである。これが従来の製造の仕方であった。確かに金型替えなど機械が動かない時間を総時間比率で低くすればするほどコストが安くなっていると思われてきた。従って、何日間もまとめて作ることも是とされてきた。


 このことですべての商品が膨大な在庫を抱えることになります。1日の出荷量はそのうちの何分の一といった量です。


 この在庫分をキャッシュで持っていればいろいろな活動ができます。品物を在庫で持っていても在庫である限り何の利益の増加はありません。逆に倉庫やそれらを管理する費用がかかります。下手をすれば永久に売れることのない死蔵品といったものまで手元に持って費用だけ出て行っているということもあり得ます。

分母の作る量を多くするのでなく分子の段取り替え時間を減らす工夫をする、これが今の流れです。


 販売という出口から見ると受注に見合った量が出荷時点で手元にあればいいのです。


 極端に言えば、受注した量を出荷に間に合うように作ってくれればそれでこと足りるのです。1日単位の出荷を基本としているのなら1日単位で作る仕組みになっていれば多分在庫量は0コンマ何日分という感じでしょう。物流センターも在庫型センターというより出荷を待つための通過型センターという感じになります。


 生産の仕方を多品種他回にすれば物流はすっきりとします。


 まとめて入ってくるから全国の拠点にまとめて運ぶ、各拠点で在庫を何日分も抱えます。すぐには要らないものをです。


 何日分かを抱えていれば在庫管理もルーズになります。ぎりぎりでやっていないからアバウトな量を発注し受け入れることになります。結果、在庫の偏在も起こります。同じ品目を1車まとめて運ぶのも当たり前のこととする考えしかできなくなります。


 多品種多回は生産だけでなく物流にこそ適用したいものでもあります。ナショナルセンターにメイン在庫を持ち各地の拠点には必要通貨量分だけ多品種分を混載して運ぶ、こんあ方法をとる企業が主力になりつつあります。


今日のキーワード

1品だけをまとめてというのは過去の考えになりつつある”