少子化の加速 | 向井幸一のブログ

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2023年の出生者数が73万人を割り統計開始以来最小となったとのことですね。200万人を超えていた国と同じ日本とは思えないくらいの変貌になりました。20年以上以前から少子化は社会問題になると予測され様々な少子化対策に60兆円を超える資金が投入されましたが効果はなかったようです。

 

異次元の少子化対策を講じるとのことですが出生者数が増加に転じるとは感じられない内容と思います。20年以上も政策課題として予算を投入していながら解決どころか悪化の一途となっていますが政策が失敗した原因を分析して反省材料としてこなかった結果ではないかと感じています。

 

少子化対策としていますがそもそもが婚姻件数が減少していることが最大の原因であると思います。2023年の婚姻件数は47万組を割ってしまいました。結婚する人が少ないことが少子化の最大の原因と思いますが子育て支援策ばかり講じても少子化を止めることは困難であると思います。

 

子育て支援は以前と比較して充実してきました。自動手当、教科書無償、給食費無償等の支援により子育ては経済的には楽になっているはずですが効果は目にみえてこないですね。子供がたくさん生まれていた時代は子育て費用は家庭の負担という考えが根底にありました。そして子育ては親の責任というより親の権利、楽しみであるというような感覚でした。

 

経済的な子育て支援は現在のように充実していなかったので子供一人を成人まで育てるには2~3,000万円くらい必要といわれていましたがそれでも2人以上の子供を産んで育ててきた先人達は「子供が成人するころにはより良い社会になっている」と実感できていたからではないでしょうか。

 

現在の日本では「子供が成人するころにはより良い社会になっている」ということが実感できず不安を感じているので結婚しない、子供を産まないという人が増えているように感じます。

国民負担率が50%近くに上昇していますので可処分所得が下がっているということも一因であると思います。子供がたくさん生まれていた時代の国民負担率は約25%程度だったので児童手当等がなくても家庭で子育てが可能であり楽しみであったように記憶しています。

 

出生者数を増やすためには減税により可処分所得を増やして子供を産んでも育てることが可能で将来は今より良くなると確信できたときには子供は自然に増えていくと考えています。

今後も増税が目白押しとなっていますが最も必要なことは減税により可処分所得を増やして明日への希望がみえてきて子供を産んで育てようという機運を醸成することが第一の少子化対策ではないかと思います。

 

子供がたくさん生まれて笑顔があふれていた社会を構築してきた先人達に学ぶことが大切だと思います。明るい日本を目指していただきたいものですね。