4月に改定された介護保険制度ですが現場ではまだ落ち着かないようです。
8月から第二弾の改定が実施されます。年金収入が280万円を超える方の介護保険サービス利用料が2割負担になります。また施設入所者のうち預貯金が1,000万円以上の方には捕捉給付がなくなり実質的に自己負担が増えます。
年金所得の多い方は自己負担が2倍になります。高所得高齢者には負担してもらうという方針のようです。
年金所得280万円以上という方が果たして高所得と呼べるのか不思議です。高齢者全体では20%の皆様になるようです。現役時代に一生懸命に社会保険料、税金を支払ってこられた方々ではないかと思います。当時の高齢者の皆様を支えてきてくれた方が将来サービスを受ける側になった場合に負担が2倍になりますという制度には違和感を感じます。
民間保険では保険料を高く支払った方にはリターンが多くなります。また損害保険では無事故・無違反であれば保険料が下がっていくという仕組みもあります。インセンティブが機能するので保険の本来の目的である事故が起きなくなるのではないかと思います。
現在の若い人たちが今後社会保険料、税金を支払っていくうえで一生懸命支払ったほうが将来は安心という制度のほうがいいのではないかと思います。
今回の改定では自己負担2割へとアップになりましたが今後は3割負担という議論もなされています。
高所得の定義もさらに年収を引き下げてもいいのではないかという提案もあります。
財政が厳しい状況にあるとは思いますが若い人たちが将来に希望がもてるような長期的な制度設計にしていただきたいですね。