日本版サマータイム制 | 向井幸一のブログ

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高齢者住宅の管理運営をしている高齢者のブログ

7月から日本版サマータイム制の試験実施として国家公務員は出勤が1~2時間早くなって帰りもその分早くなるというものです。ゆとりある生活の実現を目指すとのことで民間企業にも推奨しています。

しかし民間企業での導入は中々難しいのではないかと思います。公務員の場合には「自分の都合で仕事をすることができる」という職種ですが民間企業では「お客様、取引先の都合に合わせて仕事をする」ということが原則です。早く出勤したので早く帰りますということを主張することはできないのではないかと思います。


また保育園に子供さんを預けている母親は早く出勤して早く帰れと言われても保育園が対応してくれなければ実現は困難ではないかと思います。女性の社会参加、出産後の復帰が少子化、労働力不足には欠かすことができないという現状では早く出勤してその分早く帰れと言われても思うようにならないのではないかと思います。


少子化による労働力不足→女性の労働力化を目指す政策であればもっと柔軟に実態に合わせた改革が必要なのではないかと思います。

労働力不足への対策は「元気高齢者の労働参加」のほうが効果的ではないかと思います。

元気で働きたいという気持ちの高齢者はたくさんいます。住宅ローン・教育費負担等がないので収入は多くを期待されていませんし人生経験、人脈の豊かな人たちです。


高齢者=要介護者・要保護者という発想ではなく元気な高齢者には永く社会参加していただくことのほうが効果的ではないかと思います。定年制を決めている国は日本くらいです。欧米では「エイジハラスメント」として禁止されています。高齢者の皆様は一生懸命に働き、たくさんの子供を育ててこられた経験と実績があります。勤勉な日本人を体現してこられた方々です。


今こそ先人の知恵を発揮していただくことができればと思います。